佐藤智雄

佐藤智雄（さとう ともお）は、1917年5月14日に新潟県佐渡郡相川町で生まれ、2000年2月8日に逝去した日本の社会学者です。中央大学の名誉教授として、ジャーナリズム論、メディア論、新聞学、そして宗教社会学といった分野で顕著な業績を残しました。

日蓮宗の古刹に生まれた佐藤は、1941年に立正大学文学部哲学科を卒業後、同大学の助手となります。その後、1946年に立正大学文学部専門部の専任講師、1949年には中央大学経済学部の助教授に就任。1951年には中央大学文学部の助教授となり、1960年には教授に昇進しました。中央大学においては、1969年から1985年まで評議員も務めています。1988年に中央大学を定年退職し、名誉教授の称号を受けました。退職後も淑徳大学社会福祉学部の教授として教鞭を執り、1989年からは同大学院社会福祉学研究科の教授も兼任しましたが、1992年に淑徳大学を退職しました。

学外での活動も活発であり、日本社会学会理事、日本新聞学会理事といった要職を歴任。1960年から1970年まではNHK放送文化研究所の研究委員、1965年から1969年までは広告電通賞の審査委員、1976年には日本生活環境センターの理事を務めました。また、1985年には文部省科学技術審議会の専門委員、放送大学教養学部の客員教授なども務め、多岐にわたる分野で社会に貢献しました。

著書

『新しい布教法 : 宗教宣伝学』平楽寺書店 1955.10
『流行 : その魅力の分析』日本教文社 1955.11
『現代の社会学』 ルネ・ケーニッヒ著 鈴木幸寿と共訳 誠信書房 1957.7
『社会心理学』 ウッダード著 佐藤訳 誠信書房 1958
『地方都市 : 糸魚川市の実態』 編著 東京大学出版会 1961.10
『疎外と連帯 : 宗教的政治的信念体系』 デ・グレージア原著 池田昭と共訳 勁草書房 1966.11
『社会心理学』 柳井道夫と共編 学文社 1972.4
『歴史としての現代社会』 編著 中央大学出版部 1973
『現代社会と社会学』 編著 中央大学出版部 1974.3
『生活構造の社会学（改訂版）』 編著 中央大学出版部 1976.4

佐藤智雄は、教育者として、また社会学者として、日本の社会学の発展に大きく貢献した人物として記憶されています。

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