作礼山 (佐賀県)

作礼山は、佐賀県唐津市にそびえる標高887.1メートルの山です。天山から北西へ約8キロメートルの位置にあり、脊振山地の南端に連なる山々から、佐賀県南西部の低山や丘陵地帯へと移り変わる場所に位置しています。山の南麓には平之川が、西麓には右伊岐佐川が流れ、どちらも松浦川水系に属しています。

作礼山は、唐津市相知町伊岐佐と厳木町平之の境界に位置しており、二つの峰を持つのが特徴です。西側の峰が作礼山の最高地点であり、そこから東へ約400メートルの場所にある東峰には、作礼岳権現神社（作礼神社の上宮）が鎮座しています。この東峰は、権現山とも呼ばれています。

山頂付近には、自然に湧き出る3つの池があります。みどり池、中の池、じゅんさい池といったこれらの池は、登山者の心を癒やすオアシスとなっています。かつてはこれらの池のほとりに「作礼山キャンプ場」が設けられていましたが、2013年3月に閉鎖されました。キャンプ場には、ローラー滑り台などの遊具も設置されていました。

作礼山へは、複数の登山ルートが整備されています。主なルートとしては、白木木場ルート、栗ノ木ルート、屋敷ルート、鈴虫峠ルートなどがあります。厳木町側からは、9合目の駐車場まで車道が通じており、比較的容易に山へアクセスできます。

作礼山の周辺には、美しい自然景観が広がっています。平之川沿いには、紅葉の名所として知られる環境芸術の森があります。また、右伊岐佐川から尾根を一つ隔てた場所にある左伊岐佐川の上流には、アジサイの名所であり、日本の滝百選にも選ばれている見帰りの滝があります。作礼山は、登山だけでなく、周辺の自然散策も楽しめる魅力的な山です。

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