保岡武久

保岡武久

保岡武久（やすおか たけひさ、1902年11月25日 - 1983年2月7日）は、日本の内務官僚、政治家であり、衆議院議員を務めました。鹿児島県大島郡宇検村出身。

生涯

若年期と官僚時代

奄美大島で生まれた保岡は、旧制鹿児島県立大島中学校、旧制第七高等学校造士館を経て、東京帝国大学法学部政治学科を卒業しました。1929年には高等文官試験行政科に合格し、官僚としてのキャリアをスタートさせます。当初は群馬県警察警部補として勤務し、その後、1934年には内務省警視庁警視に任命されました。海軍司政官、二・二六事件の担当、1939年大阪府刑事課長、地方警視、鹿児島県副知事など、多岐にわたる役職を歴任しました。

政界への転身

1951年、保岡は第2回鹿児島県知事選挙に自由党公認で立候補しましたが、落選しました。しかし、1954年の奄美群島が日本に復帰したことに伴う衆議院議員選挙で、奄美群島区から自由党公認で出馬し、衆議院議員に初当選を果たしました。この選挙では、同じ自由党の宗前清や、伊東隆治、泉芳朗など有力な候補者が多数立候補し、激しい選挙戦となりました。再選挙にもつれ込むほどの混戦を制し、保岡は当選を果たしました。

衆議院議員としての活動

衆議院議員としては、自由党から自由民主党へと所属を変えながら、伊東隆治と激しい選挙戦を繰り広げ、互いに当選と落選を繰り返しました。池田派、前尾派に所属し、池田内閣では内閣官房副長官（政務担当）に就任しました。その他、郵政政務次官、衆議院地方行政委員会理事、農林水産委員会甘味資源に関する小委員会委員など、数々の要職を歴任し、その政治手腕を発揮しました。

政界引退と晩年

1969年、保岡は政界を引退し、地盤を長男の保岡興治に譲りました。1973年には、長年の功績が認められ、勲二等瑞宝章を受章しました。1983年2月7日、急性腎不全のため死去。享年80歳でした。

保岡武久は、内務官僚、政治家として、日本の発展に貢献した人物として記憶されています。

参考文献

帝国秘密探偵社 編『大衆人事録 第14版 外地・満支・海外篇』帝国秘密探偵社、1943年。https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1230025。
警視庁 奄美人物史 昭和56年 西田進二著 (今泉正隆 監修)

もう一度検索