保田大吉

保田大吉

保田大吉（やすだ だいきち、旧姓：尼子、1873年（明治6年）4月 - 没年不明）は、明治から昭和にかけて活躍した日本の実業家であり、酒・醤油醸造家です。醤油「龜甲保（きっこうやすだ）」、清酒「園の白菊（そののしらぎく）」の醸造元として知られています。また、谷口印刷や宮島ホテルの監査役も務めました。族籍は広島県平民です。

人物

広島県広島市出身。尼子忠蔵の弟であり、尼子英次郎の二男として生まれました。後に保田家の養子に入籍しています。人物評としては、温厚な性格で社交性に富み、明晰な頭脳と優れた手腕を持っていたとされています。養父である保田八十吉から事業を受け継ぎ、その名声をさらに高めるために尽力しました。その人望の厚さから、多数の銀行や会社で重役を歴任し、広島県酒造組合広島支部長や広島商業会議所常議員としても活躍し、高い評価を得ていました。住所は広島市京橋町にありました。

家族・親族

保田家は、地域において重要な役割を果たした家系です。

養父: 保田八十吉（1843年 - 1919年）- 広島銀行頭取を務めました。
妻: キチ（1882年 - ?）- 保田二吉の姉。
長男: 保田七兵衛（1892年 - ?）- 初めは東介と名乗り、後に家督を相続。広島県の多額納税者であり、縄屋、酒、醤油醸造業を営み、広島商業会議所議員も務めました。酒を趣味としていました。
同妻: ツネ（1894年 - ?）- 木村徳次郎の妹。
同男（1923年 - ?）
長女: 順（1906年 - ?）
二女: 朝（1909年 - ?）
二男: 仲蔵（1912年 - ?）
三男: 守吉（1914年 - ?）
四男（1916年 - ?）

親戚には、醤油商であり第六十六銀行取締役を務めた尼子忠蔵や、家主の保田二吉がいます。保田二吉は牛田に居住していました。

保田大吉は、広島の経済発展に貢献した人物として、その名が記録されています。事業家としての手腕はもちろんのこと、地域社会への貢献も忘れてはならないでしょう。

参考文献

人事興信所編『人事興信録 第4版』人事興信所、1915年。
『広島県紳士名鑑』国民教育普及社、1917年。
開国社編『日本案内 正巻之中』開国社、1919年。
人事興信所編『人事興信録 第6版』人事興信所、1921年。
商業興信所編『日本全国諸会社役員録 第28回』商業興信所、1920年。
商業興信所編『日本全国諸会社役員録 第29回』商業興信所、1921年。
『大日本長者名鑑』貞文舍、1927年。
『広島県紳士録 昭和8年版』西日本興信所、1933年。
交詢社編『日本紳士録 第37版附録 多額納税者名簿』交詢社、1933年。
交詢社編『日本紳士録 第40版』交詢社、1936年。
* 人事興信所編『人事興信録 第11版 下』人事興信所、1937-1939年。

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