信夫橋

福島市のシンボル、信夫橋

信夫橋は、福島県福島市を流れる荒川の最下流部に架かる橋で、福島県道148号水原福島線（奥州街道）の一部を担っています。その歴史は古く、江戸時代には福島城下町の玄関口として、現在では福島市街地の玄関口として重要な役割を果たしてきました。

歴史

渡し船から初代の橋へ

古くは「須川の渡し」という渡し船で荒川を渡っていましたが、1688年に初代の橋が架けられました。その後、木橋が架けられましたが、洪水で流失。1874年には、初代信夫橋が建設されましたが、老朽化が進み、1883年に落橋しました。

眼鏡橋と称された二代目

1885年には、石造りのアーチ橋である2代目信夫橋が完成しました。その美しい意匠から「十三眼鏡橋」とも呼ばれ、東の錦帯橋と称されるほどの美しい橋でしたが、1891年の洪水で再び落橋してしまいます。

洪水対策と近代化

1897年には、3代目信夫橋が架けられました。洪水による流失を避けるため、木鉄混交下路式トラス橋として建設されましたが、木製部分の腐朽が進み、後に鋼鉄に置き換えられました。

現在の信夫橋

1932年、現在の信夫橋が完成しました。鉄筋コンクリート造の美しいアーチ橋で、福島市のシンボルとして親しまれています。欄干は、オリンピックの五輪を模したデザインで作られ、平和への願いが込められています。1971年には歩道橋が付け足され、現在の形になりました。

特徴

形式: 7径間鉄筋コンクリート上路式オープンスパンドレルアーチ橋
全長: 185.01 m
幅員: 11 m

アクセス

JR福島駅よりバスで約15分
東北自動車道 福島西ICより車で約20分

信夫橋は、福島の歴史と文化を伝える貴重な遺産です。ぜひ一度、訪れてみてください。

年表

1874年（明治7年）8月 - 初代信夫橋竣工。
1883年（明治16年） - 初代信夫橋が大洪水により損壊。
1884年（明治17年） - 2代目信夫橋着工。
1885年（明治18年） - 2代目信夫橋竣工。
1891年（明治24年） - 2代目信夫橋が大洪水により損壊。
1894年（明治27年） - 3代目信夫橋着工。
1897年（明治30年） - 3代目信夫橋竣工。
1931年（昭和6年）9月16日 - 4代目信夫橋着工。
1932年（昭和7年）12月9日 - 4代目信夫橋竣工。
1932年（昭和7年）12月10日 - 4代目信夫橋渡橋式を実施。同日供用開始。
2012年（平成24年）12月10日 - 4代目信夫橋架橋80周年を迎える。

もう一度検索