修士（学術）

修士（学術）とは

修士（学術）は、大学院の研究科修士課程、または博士前期課程において、学際的な学問分野を専攻し、所定の単位を取得した上で、修士論文の審査と学位試験に合格した者に授与される学位です。この学位は、特定の専門分野に限定されず、学問領域を横断する研究に対して与えられることが特徴です。

学際的な学問分野

修士（学術）の学位が授与される「学際的な学問」とは、複数の学問領域にまたがる分野を指します。例えば心[[理学]]は、文系に分類されることが多いですが、実験や統計を用いるなど、自然科学的な側面も併せ持っています。そのため、文系と理系の両方の知識を必要とする学問として、学際的な分野とみなされます。臨床心[[理学]]は特にその傾向が強く、医学や精神医学との関連が深いため、医学系研究科でも専攻が設けられています。

また、文系分野では社会学や経済学でも、統計学や実験を積極的に活用し、数理モデルを用いた研究が行われることがあり、修士（学術）が授与されることがあります。理系分野では、基礎医学だけでなく、生活の質の向上を目指す臨床医学や社会医学も学際的な分野に含まれます。

近年注目されている神経科学もまた、学際的な学問の代表例です。神経科学は生物学の一分野ですが、電子工学や機械工学などの応用科学、心[[理学]]や言語学などの社会科学と融合し、サイバネティックスや認知科学などの新たな分野を生み出しています。これらの分野における研究業績も、修士（学術）の授与対象となることがあります。

名称の変遷

1991年の学校教育法改正以前は、学位の名称は専攻分野を冠していましたが、改正後は学位授与機関が専攻分野を付記することになりました。これにより、以前は「学術修士」という名称が使われていたものが、現在では「修士（学術）」という表記に統一されました。ただし、現在でも俗に「学術修士」と呼ばれることがあります。

関連事項

修士
博士
学位
専門職学位
大学院
専門職大学院
高度専門職業人
修士（学術）取得者

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