俳句研究

『俳句研究』

『俳句研究』は、日本の俳句雑誌で、その歴史の中で何度か休刊と復刊を繰り返しました。1934年に改造社から創刊され、その後、目黒書店、巣枝堂書店、俳句研究社、俳句研究新社、富士見書房、角川SSコミュニケーションズ、角川マーケティングと発行元を変えながら刊行されました。2011年8月に休刊となり、その歴史に幕を閉じました。

沿革

創刊当初は改造社から発行されていましたが、改造社の一時解散に伴い、1944年6月に終刊となりました。しかし、同年11月には目黒書店から復刊を果たしました。戦後も目黒書店や巣枝堂書店から刊行が続けられましたが、経営や編集が安定せず、1952年4月に俳句研究社に引き継がれました。

俳句研究社および俳句研究新社時代には、高柳重信が編集を担当し、大正以降の俳句についての特集が計画的に組まれました。また、新人発掘にも力を入れ、坪内稔典、澤好摩、夏石番矢などの俳人を輩出しました。それ以前にも山本健吉などが編集に携わり、俳句業界では数少ない俳句総合誌として広く認知されるようになりました。

1986年には角川書店が同誌を買収し、同じ角川グループの富士見書房が発行を担当する体制となりました。しかし、2007年9月号をもって富士見書房での発行は休止となり、その後、角川グループの角川SSコミュニケーションズが発行を引き継ぎ、2008年3月から季刊で再開されました。角川SSコミュニケーションズは2011年1月1日付で角川マーケティングに吸収合併され、本誌の取り扱いも同社に継承されました。

しかし、2011年8月31日発売の秋号をもって再び休刊することが発表されました。休刊の理由として、「角川グループ内で短歌・俳句文芸の業務を角川学芸出版に集約することに伴うもの」と説明されました。

特徴

『俳句研究』は、俳句総合誌として、俳句作品の掲載だけでなく、俳句に関する評論や研究も掲載していました。特に、高柳重信が編集を担当していた時期には、大正以降の俳句についての特集が組まれ、現代俳句の研究において重要な役割を果たしました。また、新人発掘にも積極的で、多くの俳人を輩出しました。

関連事項

俳句：日本の伝統的な短詩であり、『俳句研究』が専門的に扱っていた文芸形式です。
角川学芸出版：角川グループの出版社であり、現在は短歌・俳句文芸に関する業務を集約しています。

外部リンク

* 俳句研究

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