倉屋望

倉屋 望

1993年4月4日に大阪府で生まれた倉屋望（くらや のぞみ）は、現在、日本のラグビーユニオンリーグであるトップキュウシュウAに所属するルリーロ福岡でフッカー（HO）として活躍するプロラグビー選手です。彼の体格は身長170センチメートル、体重99キログラムであり、チームメイトや関係者からは「クラ」や「ラークライツ」という愛称で呼ばれています。

ラグビーキャリアの始まりと学生時代

倉屋選手がラグビーというスポーツを始めたのは中学校時代からです。その後、ラグビーの強豪校として知られる常翔啓光学園高校へ進学し、高校ラグビーの舞台で経験を積みました。高校卒業後の2012年には関西大学に進学し、大学ラグビーの世界で競技を続けます。関西大学ラグビー部では、フッカーとしてチームの重要なポジションを担い、学生トップレベルでのプレーを通じてその才能を磨きました。特に大学4年次にあたる2015年には、チームのリーダーである主将に就任し、卓越したリーダーシップを発揮してチームを牽引しました。この主将としての経験は、彼の選手としての成長において非常に大きな意味を持ち、リーダーシップ能力をさらに高める契機となりました。大学時代の活躍は関西大学リーグでも高く評価され、優秀な選手に贈られるベスト15に選出される栄誉にも輝いています。

宗像サニックスブルースでの経験

関西大学を卒業した2016年、倉屋選手は宗像サニックスブルースに加入し、プロラグビー選手としての道を歩み始めました。宗像サニックスブルースでは、当時の日本のトップリーグであるジャパンラグビートップリーグでのプレーを目指し、プロの厳しい環境の中でトレーニングに励みました。そして、加入から約半年後の2017年1月14日、トップリーグ第15節のNECグリーンロケッツ戦において、途中出場ながらついに公式戦デビューを果たしました。トップリーグという最高峰の舞台でのプレー経験は、彼にプロレベルの強度や戦術理解を要求し、選手としての幅を広げる上で貴重な経験となりました。宗像サニックスブルースでの期間は、彼のキャリアにおける重要なステップであり、その後の活躍の礎を築くことになります。

ルリーロ福岡への移籍と現在の活躍

宗像サニックスブルースでの経験を経て、倉屋選手は新たな挑戦の場を求めます。2022年、彼はルリーロ福岡の選手スコッドに加わりました。ルリーロ福岡は、現在、ジャパンラグビーの地域リーグであるトップキュウシュウAに所属しており、倉屋選手はこのチームの中心選手の一人として活躍しています。フッカーというポジションは、スクラムの最前列中央で相手プロップと組み合うだけでなく、ラインアウトでのスローインや、フィールド全体でのボールキャリー、タックルなど、攻守にわたって非常に重要な役割を担います。彼の持つフッカーとしての高いスキルに加え、大学時代から培われたリーダーシップは、ルリーロ福岡においてもチームをまとめる上で不可欠な力となっています。冷静な状況判断と的確な指示出しは、特にセットプレーや緊迫した局面でチームを支えています。

選手としての強み

倉屋望選手の選手としての最大の強みは、その優れたリーダーシップと、フッカーとして必要な技術と経験を兼ね備えている点にあります。関西大学での主将経験や、宗像サニックスブルースでのトップリーグでのプレーを通じて得た経験は、ルリーロ福岡での彼のプレーに深みを与えています。スクラムでの安定した押し込み、ラインアウトでの正確なスローといったフッカーに求められる基本技術はもちろんのこと、密集でのハードワークや、オープンフィールドでの献身的なプレーも光ります。また、「周囲を自らの意のままに操ることができる」という表現が示すように、チームメイトを鼓舞し、戦術を実行させる高い統率力は、彼の大きな武器です。愛称からも伝わる親しみやすさも、チーム内の良い雰囲気作りに貢献していることでしょう。

ルリーロ福岡のフッカーとして、トップキュウシュウAリーグでのチームの勝利に貢献し続ける倉屋望選手。そのリーダーシップと円熟したプレーは、多くのファンを魅了しています。今後のさらなる活躍から目が離せません。

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