倉賀野宿

倉賀野宿は、江戸から数えて12番目の中山道の宿場として、また日光例幣使街道の分岐点として重要な役割を果たしました。現在の群馬県高崎市倉賀野町に位置し、かつては烏川を利用した舟運で賑わいを見せました。

倉賀野宿は、約1.2kmにわたる上町、中町、下町から構成され、特に中町が中心地として機能していました。天保14年（1843年）の記録によれば、宿場内には297軒の家があり、本陣1軒、脇本陣2軒、旅籠32軒、そして2,032人の人々が生活していました。

明治16年（1883年）に鉄道が開通するまで、倉賀野宿は東京や信越地方を結ぶ水運の要所として栄えました。烏川の河岸には多くの船が往来し、物資の集散地として重要な役割を果たしました。この繁栄を背景に、宿場内には料理屋や遊郭なども存在し、多くの人々で賑わいを見せていました。

倉賀野宿へのアクセスは、JR東日本の倉賀野駅が最寄りとなります。高崎線と八高線が乗り入れており、交通の便が良いのが特徴です。

中山道においては、新町宿と高崎宿が倉賀野宿の隣に位置しています。また、日光例幣使街道においては、玉村宿が隣の宿場となります。

中山道：新町宿 - 倉賀野宿 - 高崎宿
日光例幣使街道：倉賀野宿 - 玉村宿

* 児玉幸多『中山道を歩く』中公文庫、1988年　ISBN 4122015561

倉賀野宿は、中山道と日光例幣使街道が交わる交通の要衝として、人や物の流れを支え、地域の発展に大きく貢献しました。その歴史的な価値は、今もなお色濃く残っています。

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