光岡映二

光岡映二（みつおか えいじ）は、1976年1月1日生まれ、愛知県半田市出身の男性総合格闘家です。十数年に及ぶレスリングの経験を土台に、プロ格闘技の世界へ進みました。若手選手の発掘を目指すプロジェクト「PRE-PRIDE」で優勝を果たし、その才能が注目されることとなります。特に、東海テレビの番組「PRIDE王」では、プロデビューからの道のりが密着取材され、当時のリングネーム「光岡エイジ」として広く紹介されました。

プロのリングには2002年2月22日、THE BESTで初登場。アンソニー・マシアスを相手に判定勝利を収め、キャリアをスタートさせました。DEEP 11th IMPACTではグレイゾン・チバウにTKO勝ちを収めるなど順調に実績を重ねましたが、PRIDE 武士道 -其の壱-でクリス・ブレナンにチキンウィングアームロックで敗れる経験もしました。その後もMARSでのビトー・"シャオリン"・ヒベイロ戦（判定負け）など、国内外の大会で経験を積んでいきました。

CAGE FORCEでは、ライト級王座決定トーナメントで存在感を示しました。2006年11月にはダニーロ・カルドゾ・ザノリニから腕ひしぎ十字固めで一本勝ち。続くトーナメントでは、ブライアン・コッブ（フロントチョークによる一本勝ち）、タクミ（テイクダウンからのパンチ連打によるTKO勝ち）を退け、準決勝に進出しました。しかし、朴光哲との接戦の末、判定で惜敗し、王座への挑戦権を逃しました。

2007年11月、修斗に初参戦。強豪ヨアキム・ハンセンとの対戦では、不利との予想を覆す判定勝利を飾り、その実力を改めて証明しました。この勝利が、国内軽量級トップ戦線への足がかりとなったと言えるでしょう。

2008年からは、新たに旗揚げされた戦極（後のSRC）を主戦場とします。戦極 〜第二陣〜での初陣でイ・グァンヒからチョークスリーパーで一本勝ちを収めると、続く戦極 〜第四陣〜のライト級グランプリ1回戦でもホドリゴ・ダムをチョークスリーパーで仕留め、連続一本勝ちを達成。この勝利後には、リング上で交際中の恋人にプロポーズを行うというドラマチックな一幕もありました。

ライト級グランプリ準決勝では北岡悟と対戦しますが、ヒールホールドで一本負けを喫し、決勝進出はなりませんでした。しかし、2009年1月4日の戦極の乱2009では、前戦で五味隆典に勝利したセルゲイ・ゴリアエフを相手に腕ひしぎ十字固めで1ラウンド一本勝ちを収めるなど、常にトップレベルの選手と鎬を削り続けました。

同年5月には約10年間所属した和術慧舟會から独立し、フリーとして活動を開始。フリー転向後の初戦となった戦極 〜第九陣〜でもクレイ・フレンチからフロントチョークで一本勝ちを収め、変わらぬ強さを見せました。

戦極が活動休止した後、2011年7月にはDREAM JAPAN GP FINALに初出場し、ブルーノ・カルバーリョに判定勝利。

キャリア後期の大きな舞台となったのは、世界の最高峰UFCへの参戦です。2012年2月26日、UFC 144の日本大会に急なオファーを受けて出場。元PRIDEライト級王者である五味隆典との日本人対決が実現しました。1ラウンドには五味からダウンを奪い、後三角締めでフィニッシュ寸前まで追い詰める場面もありましたが、2ラウンドに逆転のパウンドによるTKO負けを喫しました。

同年8月にはフェザー級に階級を下げてUFC 150に参戦しましたが、ニック・レンツにパウンドによるTKOで敗れ、UFCでは白星を挙げることができませんでした。

競技生活の一線を退いた後、光岡映二は指導者・経営者としての道を歩み始めました。2015年12月1日には、自身のスポーツジム「グッドスキル」を東京・三軒茶屋にオープン。代表として後進の指導にあたる傍ら、格闘技の普及や健康増進に貢献しています。

レスリング仕込みの堅実なグラウンド技術と、要所で繰り出す極めの強さで知られ、特に戦極時代には団体の中心選手として活躍しました。日本軽量級における重要な存在として、その名前が記憶されています。

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