光明星3号2号機

光明星3号2号機

光明星3号2号機（クァンミョンソンさんごうにごうき）は、北朝鮮が2012年に打ち上げた人工衛星であり、同国において初めて衛星軌道への投入に成功した衛星とされています。この衛星は光明星シリーズの4番目の人工衛星に当たります。

打ち上げの詳細

光明星3号2号機は、2012年12月12日0時49分46秒（UTC）に北朝鮮の東倉里に位置する西海衛星発射場から発射されました。発射に使用されたロケットは銀河3号で、約9分27秒後の同日0時59分13秒に衛星は軌道に投入されました。打ち上げは金正恩第一書記が直接指揮したとされ、発射後、ロケットから分離した3つの飛翔体は、予め指定された海域で落下したと考えられています。

打ち上げに至る経緯

発射の予告は、12月1日に行われ、発射期間としては12月10日から22日の間での予定であったことが示されました。これに対し、日本政府は、万が一にも日本領土に落下する可能性に備え、海上自衛隊を展開しました。初めは発射延期の兆しが見られましたが、実際には12月12日に打ち上げが行われ、これは予想外のタイミングとなりました。

飛行経路の特長

ロケットは真南へ向かって打ち上げられ、後に軌道傾斜角を変えるための技術が使用されました。これは、ドッグレッグ・ターンと呼ばれ、人口密集地や重要施設を避けるために一般的な手法です。これは高度な誘導技術を要し、成功は北朝鮮のロケット技術の進展を示しています。

衛星の性能

光明星3号2号機は、地表観測用カメラやセンサーを搭載した約100kgの地球観測衛星です。その運用目的には、森林資源の調査、自然災害の評価、穀物収量の予測などが含まれます。しかし、解像度は他国の衛星と比べると低く、性能には課題が残されています。現在のところ、運用には問題が生じており、通信信号が確認できない状態です。

国際的な反応

光明星3号2号機の打ち上げは、国際的に大きな波紋を呼びました。日本、アメリカ、韓国をはじめとする各国は、この打ち上げが国連安保理の決議に違反していると断定し、北朝鮮に対する追加制裁を求めました。特に、北朝鮮のロケット技術が弾道ミサイル技術と密接に関連していることから、多くの国が強く警戒しています。

結論

光明星3号2号機の打ち上げは、北朝鮮にとって大きな技術的成功である一方、その発射がもたらした国際的な緊張は依然として解消されていません。今後、北朝鮮の動向に対する注視が求められるでしょう。

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