入船亭扇遊

入船亭 扇遊について

入船亭 扇遊（いりふねてい せんゆう）は、1953年7月5日に静岡県熱海市で生まれた著名な落語家です。本名は岩田 茂で、現在は落語協会の理事を務めています。彼の落語における出囃子は『道成寺（合の手）』が用いられています。

経歴

扇遊は静岡県立伊東高等学校を卒業後、1972年11月に九代目入船亭扇橋に弟子入りしました。この時、前座名を入船亭扇ぽうと名乗りました。彼は、1977年に橘家六蔵、桂文太、林家時蔵と共に二ツ目に昇進し、入船亭扇好という名前に改名しました。また、1978年からは古今亭朝太と共に「朝太・扇好の会」を始め、志ん輔・扇遊の会としても活動し、長年にわたって二人会を続けてきました。彼らは、永六輔が主催する永住亭でも長い間レギュラーとして出演していました。

扇遊は1978年に、NHK新人落語コンクールで優秀賞を受賞するなど、着実に実力をつけていきます。そして、1985年9月には古今亭志ん輔、四代目桂三木助、林家らぶ平などと共に真打に昇進し、この時に扇遊に改名しました。1992年には文化庁芸術祭賞を受賞し、その後も多くの受賞歴をもちます。特に、2018年には芸術選奨文部科学大臣賞を、2019年には紫綬褒章を受章しました。

芸歴および役職

入船亭扇遊の芸歴は以下の通りです。

• - 1972年11月: 九代目入船亭扇橋に入門、前座名「扇ぽう」
• - 1977年3月: 二ツ目昇進、「扇好」と改名
• - 1985年9月: 真打昇進、「扇遊」と改名

また、彼は2010年から落語協会の理事、2020年からは常任理事に就任し、落語界での地位を確立しています。

受賞・受章歴

扇遊は、多くの賞を受賞しています。

• - 1983年: NHK新人落語コンクール優秀賞、国立演芸場若手花形演芸会金賞
• - 1985年: 日刊飛切落語会奨励賞
• - 1992年: 入船亭扇遊独演会で文部省芸術祭賞
• - 2018年: 芸術選奨文部科学大臣賞（大衆芸能部門）
• - 2019年: 紫綬褒章

また、彼のもとで育った弟子には、四代目入船亭扇蔵や二ツ目の入船亭遊京、扇太、扇七などがいます。

名前について

「扇遊」という名前は他の落語家にも見られますが、立川、船遊亭、立花家など、様々な亭号が使われています。特に立花家扇遊は、色物として知られている有名な落語家です。

主な出演作品

映画では、2016年に公開された「ねぼけ」に出演しました。テレビでは、2020年に放送された「土曜＋１ zabu-1グランプリ」で副音声を担当し、さまざまな番組にも登場しています。さらに、2021年には「お菊の皿」と題された特別番組にも出演し、落語の魅力を広めています。

まとめ

入船亭扇遊は、落語界において確固たる地位をもつ落語家であり、数多くの受賞歴を持つことから、その才能を証明しています。これからも日本の伝統芸能を支え続ける存在であり続けることでしょう。

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