入船町 (苫小牧市)

入船町

北海道苫小牧市に属する町名で、読み方はいりふねちょうです。現在、行政地名としては入船町一丁目から入船町三丁目までが設定されており、すでに住居表示が実施されています。

地理

苫小牧市のほぼ中央に位置し、周囲は複数の町に囲まれています。町の東側は幌内川を境に晴海町と向き合い、西側は元中野町、北側は船見町に接しています。南側には広大な苫小牧港が広がり、港を挟んで真砂町があります。港に面していることが、この町の地理的な特徴であり、その性格を決定づけています。

歴史

入船町という町名は、この地が苫小牧港の歴史における重要な出来事と深く結びついていることに由来します。1963年（昭和38年）4月25日に苫小牧港で盛大に行われた入船式の記念すべき岸壁がこの地区にあったことから、町名が付けられました。行政地名としての「入船町一丁目から三丁目」が成立したのは、比較的最近のことです。1974年（昭和49年）9月1日、当時の字中野からこの区域が分離され、同時に住居表示が実施されて現在の町割りが定められました。さらに翌年の1975年（昭和50年）7月1日には、地域内の区画整理が行われ、現在の町の骨格が形成されました。

交通

入船町は、港湾地区であることから、物流と人流を支える交通網が整備されています。

道路: 主要な道路として、北海道道259号上厚真苫小牧線が町内を通っています。
バス: 複数のバス路線が利用可能です。北海道中央バスの都市間バス「高速とまこまい号」の一部便は、苫小牧西港フェリーターミナルを発着しています。また、道南バスはフェリーターミナル行きや勇払方面（日軽金前経由）への路線を運行しています。あつまバスも厚真方面（日軽金前経由）への便があります。
フェリー: 苫小牧西港フェリーターミナルは、本州各地を結ぶ重要な海の玄関口です。ここからは、八戸、仙台・名古屋、大洗といった各方面への長距離フェリーが就航しており、物流および観光・ビジネスの重要な拠点となっています。

施設

入船町は、港湾に関連する施設や企業、公園などが集積しています。

ふ頭: 東ふ頭、入船ふ頭があります。
一丁目: 入船公園があり、地域住民の憩いの場となっています。また、物流・旅客の拠点である苫小牧西港フェリーターミナルや、函館税関苫小牧コンテナ検査センターといった重要な施設が立地しています。
二丁目: 會澤高圧コンクリート苫小牧工場や、苫小牧港の開発・運営に関わる苫小牧港開発のほか、ENEOS Dr.Drive苫小牧埠頭店などがあります。
* 三丁目: キラキラ公園や、オフィスビルのハーバーFビル、港湾管理を担う苫小牧港管理組合、そして苫小牧埠頭や入船クロスポートビルといった港湾関連の主要な施設が集まっています。

かつて存在した施設

過去には、ホテルイーストジャパンや、食品加工会社のミートホープが町内に存在していました。

その他

郵便については、郵便番号は053-0003で、集配業務は苫小牧郵便局が担当しています。

入船町は、苫小牧港の発展とともに形成され、現在も港湾機能を中心に発展を続ける地域です。その歴史は浅いものの、港という都市の顔とも言える場所として、重要な役割を担っています。

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