全国保険医団体連合会

全国保険医団体連合会について

全国保険医団体連合会（略称：保団連）は、日本国内の保険診療を行う医師のための任意団体です。この団体は、各都道府県の保険医協会が自主的に加盟した医師によって構成されており、1969年に設立されました。

設立の背景

この連合会は、1961年に導入された国民皆保険制度を契機に様々な保険医協会や保険医会が設立されてきました。設立当初、東京や神奈川、大阪などの主要都市において医師たちが協力し合うために組織され、その結果、1969年1月26日に正式に全国保険医団体連合会が結成されました。初代会長には中野信夫氏が就任しました。

沿革と組織

設立から今日に至るまで、保団連は医療制度や社会保障に対する影響力を持ち続けており、中央社会保障推進協議会（中央社保協）などと連携しています。この団体は、国民の医療の質とアクセスを保つために努力しており、特に低所得者への医療提供を重視しています。

保団連は、全日本民主医療機関連合会（民医連）、日本医療福祉生活協同組合連合会（医療福祉生協連）、日本医療労働組合連合会（医労連）、新日本医師協会（新医協）との連携を基に、医療団体連絡会議（医団連）を形成し、医療関係者の共同の声を発信しています。

構成員と活動

保団連に加盟している「保険医協会」は、任意で医師や歯科医師が加入する団体です。全国で106,837名の開業医が所属しており、その内訳は医科が64,469名、歯科が42,368名となっています（2024年2月1日現在）。医師たちは自身の専門を超えた課題に対して協力し合い、より良い医療環境を提供するために努力しています。

国外の類似団体との比較

ドイツにも「保険医協会」という名称の組織がありますが、これは公法上の社団法人であり、医師は自動的に加盟させられる制度です。それに対して、日本の保団連は任意団体であり、加盟は各医師の自由意志で行われます。この違いは、国ごとの医療制度や法体系の違いを反映しています。

まとめ

全国保険医団体連合会は、日本の医師たちが協力して自らの権利を守るために活動する重要な組織です。設立以来、医療の質の向上や社会保障の確立に貢献し続けています。各都道府県の保険医協会とともに、地域の医療制度を支える基盤として機能しており、今後も医師や患者にとって不可欠な存在であり続けるでしょう。

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