日本医療福祉生活協同組合連合会

日本医療福祉生活協同組合連合会（医療福祉生協連）

日本医療福祉生活協同組合連合会（にほんいりょうふくしせいかつきょうどうくみあいれんごうかい、英語：Japanese Health and Welfare Co-operative Federation）は、医療福祉系の生活協同組合を組合員とする連合会です。略称として、医療福祉生協連、医療生協、医療福祉生協、保健生協、健康生協などの名称が用いられます。

概要

医療福祉生協連は、2010年に設立された消費生活協同組合法に基づく全国的な生協連合会です。その起源は、太平洋戦争前の産業組合法に基づき医療事業を行っていた各地の医療利用組合に遡ります。これらの組合の中には、賀川豊彦らが設立した神戸購買組合（1921年設立）も含まれています。

1948年の生協法制定後、「劣悪な衛生状態の改善」や「貧困を理由に差別されない診療所」を求める住民の声に応え、引揚者やレッドパージで職を失った医師・看護師らが中心となり、各地で医療生協運動が本格化しました。1949年には日本生活協同組合連合会（日本生協連）が設立され、各地の医療生協もこれに加盟しました。

1950～60年代にかけて、各地の医療生協は公害や災害への対処、地域の保健・公衆衛生、ソーシャルワークに注力しました。1957年には、各地の医療生協連が日本生協連の医療部会を結成。1991年には「医療生協の患者の権利章典」を決定し、組合員や患者が主体の医療という方向性を示しました。

2000年代に入ると、日本生協連内部で専門連合会の設立を推奨する動きが強まり、2010年に医療部会が独立し、現在の日本医療福祉生活協同組合連合会となりました。

現在の医療福祉生協連は、医療・福祉事業を行う生協を代表する生協連合会として、加盟団体と協力し、会員生協の指導・援助、医薬品・医療材料・医療機器の供給、学習・教育資材の提供、渉外・政策活動など、多岐にわたる事業を展開しています。

特徴

医療福祉生協連の加盟団体は、病院70施設、診療所280施設（うち無料診療所270施設）、歯科75施設を運営しています。これらの施設では、急性期医療から診療所、訪問看護ステーション、介護事業所などで、12,000人を超える看護職員が働いています。また、サービス付き高齢者向け住宅24施設、有料老人ホーム27施設も運営しています。さらに、医療生協連として介護福祉士実務者研修通信課程も実施しています。

国際活動にも積極的に取り組んでおり、国際協同組合同盟（ICA）の医療福祉分野である国際保健協同組合協議会（IHCO）に所属し、副会長国を務めています。海外からの視察団も積極的に受け入れています。

主な加盟団体

Category:日本の医療機関 (医療生協)を参照

関連項目

日本の医療
日本の福祉
無料低額診療事業
公費負担
全日本民主医療機関連合会（多くの医療生協が加盟）

医療生協連が参加する組織

労働者福祉中央協議会
中央社会保障推進協議会
日本協同組合連携機構

医療生協連が関係する組織

日本生活協同組合連合会
日本の生活協同組合一覧

外部リンク

* 日本医療福祉生活協同組合連合会

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