全国労働組合連絡協議会 (1947-1950)

全国労働組合連絡協議会（全労連）について

全国労働組合連絡協議会、略称「全労連」は、日本の戦後に設立された大規模な労働組合の一つです。1947年3月10日に結成され、その目的は労働者の団結を強化し、労働運動を引き続き推進することでした。設立の背景には、1947年に計画されていた二・一ゼネストが、GHQの命令により中止となったことがあります。この状況下で、労働者たちは自らの権利を主張し続けるために団結する必要があると考えました。

全労連の結成当初には、全日本産業別労働組合会議や日本労働組合総同盟といった主要な労働組織が参加し、さらに中立系の労働組合もメンバーとして名を連ねていました。これにより、全労連は450万人以上の構成員を持つ大組織へと成長しました。結成にあたっては、当時予定されていた世界労働組合連盟の代表団訪日を受けて、統一的な歓迎団体としての役割も果たすことが期待されていました。

しかし、全労連の運営は寄合所帯の性格を持ち、各会派の方針に干渉しないようにするために、決議は原則として満場一致が求められました。このため、個々の組織の自主性が重視される一方で、全体としての意志決定の難しさがあったことも否めませんでした。

1948年6月、路線を巡る対立が生じ、主要メンバーである総同盟が全労連から離脱しました。この出来事は全労連の運営に深刻な影響を与え、続いて中立系団体の離脱も相次ぎ、組織は次第に弱体化していきました。

さらに、1950年に朝鮮戦争が勃発すると、GHQは全労連に対して解散命令を出しました。この理由は、占領軍に対する反発的な活動が問題視されたためです。結果として、全労連の主要な幹部には公職追放処分が下され、組織の活動は完全に停止しました。

このようにして全労連は、結成からわずか数年の間に活動を終えることとなりました。日本における労働運動の歴史の中で、全労連の存在は大きな意味を持っていましたが、短期間で解散することになったのは、内部の意見対立や外部の圧力が影響した結果ともいえるでしょう。これは、労働組合がどのように変化し、また政治的な状況が組織に影響を与えるかを示す一例です。

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