全国高校囲碁選手権大会

全国高校囲碁選手権大会

全国高校囲碁選手権大会は、高校生の囲碁部員たちが、日ごろの練習の成果を競い合う大会です。この大会は、各都道府県の予選を勝ち抜いた代表が集まる全国大会として知られています。全国大会は男子団体戦、女子団体戦、男子個人戦、女子個人戦で構成され、高校生棋士たちの熱い戦いが繰り広げられます。

歴史

大会の歴史は古く、1965年（昭和40年）に第1回大会が開催されました。当初は昭和薬科大学が主催でしたが、その後、日本棋院が主催を引き継ぎました。1977年（昭和52年）には大会が発展的に解消され、現在の形となりました。

大会概要

全国大会は毎年7月下旬に開催されます。団体戦は1チーム3名で構成され、各都道府県から男女それぞれ1チーム（東京都のみ各2チーム）が出場します。個人戦は各都道府県から男女それぞれ2名（東京都は各4名）が出場します。前年度の優勝者や上位入賞者には、追加の出場枠が与えられることがあります。各部門の上位8名または8チームが入賞となります。

大会の変遷

大会は、主催者や後援、協賛企業などの変更を経て、現在の形に至っています。過去には、毎日新聞社が主催に名を連ねていた時期もあり、その際には男女個人戦の優勝者に「高校本因坊」の称号と「高校本因坊杯」が贈られていました。また、1977年から1992年までの間、TBSをキー局とする全国ネットで、個人戦と団体戦の決勝がテレビ放送されていました。

大会方式

初期の大会（旧選手権および第1回から第27回）では、団体戦、個人戦ともに完全なトーナメント方式が採用されていました。しかし、第28回大会からは、全国大会での対局機会を増やすため、予選リーグ（第35回大会から「1次リーグ」に名称変更）方式が導入されました。出場選手またはチームは、4〜6名または校ずつのグループに分かれ、1次リーグで3局を戦い、各グループの1位が決勝トーナメントに進出します。決勝トーナメントの進出枠は、個人戦で16名、団体戦で8チームです。

主な選手と強豪校

過去の個人戦優勝者の中には、後にプロ棋士として活躍する選手も数多くいます。上村陽生、岩田一、尾越一郎、石倉昇、下地玄昭、井上綾子、高野英樹、坂井秀至、久保秀夫、山森忠直、白石勇一、高津昌昭、下坂美織、田中伸幸、大谷直輝などがその代表例です。

団体戦においては、男子は灘高等学校が9回、女子は藤村女子高等学校が18回と、最多優勝回数を誇ります。連覇記録としては、男子は灘高等学校が5連覇、女子は藤村女子高等学校が6連覇を達成しています。個人戦では、男子の高津昌昭が3連覇（第27回〜第29回）、女子は2連覇が最高記録です。

全国高校囲碁選手権大会は、高校生棋士たちの熱い戦いを通じて、囲碁の普及と発展に貢献しています。

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