石倉昇

石倉昇

石倉昇（いしくら のぼる、1954年6月22日 - ）は、日本棋院東京本院に所属する囲碁棋士。九段。神奈川県横浜市出身。

人物

東京大学卒業後、銀行員を経てプロ棋士に転身した異色の経歴を持つ棋士として知られています。その異例の経歴から、囲碁界のみならず多方面から注目を集めました。また、NHK[[囲碁講座]]の講師を複数回担当し、1985年、1989年、1999年、2004年、2009年に講師を務めました。2008年には、東京大学教養学部附属教養教育開発機構寄附研究部門の客員教授に就任し、囲碁の普及と教育に尽力しました。

経歴

囲碁好きの父親から5歳で囲碁を習い始め、9歳で日本棋院の院生となりました。しかし、中学校受験のためにプロ棋士の道を一時断念します。

麻布中学校・高等学校に進学後、岸田正吉が創設した囲碁部に入部し、再び囲碁に打ち込みます。1971年には、麻布高校2年生で全国高校囲碁選手権大会男子個人戦で優勝を果たしました。

1976年には、東京大学法学部3年生で学生本因坊戦で優勝。アマチュア囲碁界でその名を知られるようになりました。

1978年に日本興業銀行に入行し、銀行員としてのキャリアをスタートさせます。入行2年目の秋には、国際交流基金の企画により、プロ棋士4名と共に中国へ囲碁交流使節団として派遣されるという貴重な経験をしました。

1980年、念願の入段を果たし、プロ棋士としての道を歩み始めます。

1981年、第6期棋聖戦初段戦で優勝。棋道賞新人賞を受賞しました。

1982年、第7期棋聖戦三段戦で優勝。

1984年、第9期棋聖戦四段戦で優勝。

1986年、第11期棋聖戦五段戦で優勝し、最高棋士決定戦に出場。

1988年、大手合第一部で全勝優勝を果たしました。

1998年には、天元戦で本戦入りを果たします。

2000年4月7日、大手合の成績により九段に昇段。

2003年、第21回テレビ囲碁番組制作者会賞を受賞。

2004年、碁聖戦で本戦入り。

2005年、十段戦で本戦入り。

2015年、長年の囲碁界への貢献が認められ、日本囲碁ジャーナリストクラブ賞を受賞しました。

著書

石倉昇は、囲碁の普及にも力を入れており、多数の著書を執筆しています。

『石倉昇のこれでOK初級突破法 基礎編』日本放送出版協会 1995年
『石倉昇のこれでOK初級突破法 応用編』日本放送出版協会 1996年
改訂版『これだけで碁が分かる～入門から初段まで』アートデイズ
他多数

外部リンク

日本棋院の石倉昇紹介ページ
石倉昇のホームページ

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