全国高等学校小倉百人一首かるた選手権大会

全国高等学校小倉百人一首かるた選手権大会：高校生かるた界の頂点を目指して

全国高等学校小倉百人一首かるた選手権大会は、毎年7月下旬に滋賀県大津市の近江神宮で開催される、高校生を対象とした競技かるたの大会です。略称として「近江神宮大会」や「高校選手権」などと呼ばれ、全国の高校生かるた選手にとって最高の舞台、まさに競技かるたの甲子園と言えるでしょう。主催は全日本かるた協会、全国高等学校文化連盟、天智聖徳文教財団、主管は日本高等学校かるた連盟が務めています。

大会概要：熱戦が繰り広げられる舞台

1979年に第一回大会が開幕して以来、毎年開催され、回を重ねるごとに大会規模も拡大、参加選手のレベルも向上しています。団体戦は8人編成のチームから5人が出場し、その勝敗でチームの勝敗が決まります。

初期の大会では、予選リーグが3～4チームずつのブロックに分かれ、各ブロック1位が決勝トーナメントに進出する方式でした。同率の場合は、チームの勝利数、さらには主将以下の選手の勝利数で順位を決定するという複雑なルールが用いられていました。しかし、参加校の増加に伴い、第32回大会からは予選もノックアウト方式へと変更されました。決勝トーナメントは8チームによるノックアウト方式で、決勝戦と3位決定戦が行われます。

予選は各都道府県単位で行われ、参加校が1校しかない都道府県では予選は実施されません。以前は前年度優勝校は出場が保証されていましたが、現在はシード権は存在しません。ただし、過去3年間で予選参加校が10校以上だった都道府県には2校の出場枠が与えられます。

静岡県勢の圧倒的な強さ：高校かるた史に刻まれた金字塔

この大会においては、静岡県勢の活躍が際立っています。特に、静岡県立富士高等学校は第1回大会から10連覇を達成するなど、その強さは群を抜いています。2012年までの34回大会で、静岡県勢5校の優勝回数は合計24回を数え、全国一の優勝回数を誇ります。そのため、静岡県予選を勝ち抜くことは、全国大会で優勝するよりも難しいとさえ言われていました。まさに、静岡県は高校かるたの激戦区と言えるでしょう。

個人戦：団体戦出場選手以外も参加可能

団体戦の翌日に個人戦が開催されます。団体戦のメンバーに選ばれなかった選手や、団体戦予選で敗退した選手も参加できるため、多くの選手にとって貴重な経験の場となっています。個人戦は、全日本かるた協会公認大会と同じくA級からE級までの5クラスに分かれ、各クラス上位4位までが入賞となります。

大会を彩る歴史と伝統：未来へ繋がる熱い戦いの舞台

全国高等学校小倉百人一首かるた選手権大会は、単なる競技大会ではありません。高校生たちが持ち前の才能と努力を結集し、熱い戦いを繰り広げる舞台であり、日本の伝統文化である百人一首を未来へと繋いでいく重要な役割を担っています。毎年、多くのドラマが生まれ、多くの感動が生まれるこの大会は、これからも高校かるた界の中心として、輝き続けることでしょう。

関連事項

* 全国高等学校総合文化祭小倉百人一首かるた部門：都道府県対抗の大会で、毎年8月に開催されます。

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