全日本ろうあ連盟

一般財団法人全日本ろうあ連盟

一般財団法人全日本ろうあ連盟（ぜんにほんろうあれんめい）は、日本において唯一のろう者を対象とした当事者団体です。会員数は2万人を超え、主に手話通訳の認知促進や聴覚障害者の自立を支援することを目的としています。

歴史の歩み

連盟は1947年に伊香保温泉にて結成されました。以来、さまざまな活動を通じて、聴覚障害者の権利保障や社会参加を推進してきました。

主な歴史的出来事

• - 1967年: 第1回全国ろうあ者体育大会が開催され、スポーツを通じての交流が始まりました。
• - 1968年: 運転免許裁判が始まり、聴覚障害者の運転に対する理解が深まりました。
• - 1969年: 青年部が発足し、若いろう者の声と活動が重要視されるようになりました。
• - 1975年: 婦人部が発足し、女性の聴覚障害者の支援が始まりました。
• - 1979年: 民法11条改正運動を展開し、法律的な権利保障を求める活動が行われました。
• - 1988年: 高齢者向けの老人部が発足し、各世代のニーズに応える体制が整いました。
• - 1997年: 創立50周年を記念した大会が開催され、これまでの活動の成果が祝われました。
• - 2013年: 一般財団法人に移行し、組織としての立ち位置を強化しました。

主要な活動内容

全日本ろうあ連盟は、定期的に全国ろうあ者体育大会を開催し、参加者が様々なスポーツを楽しむ機会を提供しています。これには、夏季として軟式野球や卓球、バレーボール、陸上、サッカー、テニス、ボウリング、ソフトボール、バドミントン、バスケットボールなどが含まれ、冬季にはアルペン[[スキー]]やスノーボードといった競技も行われます。また、JICAの研修業務委託により、国外から研修生を受け入れ、将来のろう者リーダーを育成するプログラムを実施しています。

さらに、機関紙である「日本聴力障害新聞」を毎月発行し、ろう者や聴覚障害に関わる情報を広めています。

出版物

連盟は、聴覚障害者やその家族に向けた書籍を複数出版しています。中でも「きこえない子どもと共に―自信をもって大きくなあれ」（2001年）や「わたしたちの手話 学習辞典」（2010年）、さらには「わたしたちの手話 新しい手話」（2013年）など、多岐にわたるテーマで書籍を提供しており、手話の普及と理解促進に寄与しています。

関連項目と公認情報

連盟は国際的なイベントとしてデフリンピックや世界ろう連盟とも関係しており、国内外でのろう者のスポーツや文化の振興を支援しています。また、「聲の形」という作品に対しては、公認を行い、作品の普及を図っています。

さらに、2021年から佳子内親王が非常勤嘱託職員として所属するなど、注目を集める存在でもあります。

全日本ろうあ連盟は、これからもろう者の権利を守り、社会的なインクルージョンを推進するために活動を続けていくことでしょう。

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