全日本農民組合連合会

全日本農民組合連合会について

全日本農民組合連合会（ぜんにほんのうみんくみあいれんごうかい）、略称全日農は、日本の農業者で構成された団体の中央組織です。団体の所在地は東京都新宿区西早稲田にあり、機関紙として「農民新聞」を発行しています。この団体は都道府県単位の農民組合の加盟を受け入れ、個人も参加できる「全日農ネット」を運営しています。

沿革

全日本農民組合の歴史は1922年にさかのぼります。日本農民組合として設立されたこの団体は、一時期の分裂を経て（1926年－1928年）、その後もさまざまな派閥やイデオロギーによる対立を抱えつつ、再統合を果たしました。1932年には、国家[[社会主義]]を基にした農民運動を提唱し、時代に合わせた形で活動を進めていきました。

第二次世界大戦前の1940年、農民組合は内部の変動により解散しましたが、戦後の1946年2月には日本農民組合が再結成され、1957年には統一を果たした全日本農民組合連合会が設立されました。しかし、その後も内部での派閥抗争や社会的変動が影響し、1989年には共産党系が脱退し、全日農の主導権を旧社会党系が握ることになりました。

主な活動内容

全日農は、長年農業政策に関わる問題に立ち向かってきました。以前は生産者米価の引き上げや減反政策に対する交渉、さらには空港や道路建設に伴う農地の収用に反対する運動を行っていました。最近では、米の輸入の最小化や環境保護のための直接支払い制度の設立、農業に関わる税制や土地改良に関する費用の軽減、農業資材の価格引き下げに取り組んでいます。

また、農業に対する環境保護団体、労働組合との協力関係を築きながら、高圧送電線下の農地に対する被害補償を獲得する活動も行っています。さらに、食料自給率向上を目指し、消費者との直結した流通ルートの拡大をも図っています。

政党との関係

全日農は設立当初から農民運動の一体化を掲げましたが、1960年の日本社会党の分裂により、異なるグループが次第に独自の動きを見せるようになりました。その結果、日本社会党及びその後継の民主党、社会民主党との関係が非常に深まっています。一方、自由民主党に対しては一貫して批判的な立場を取っていますが、実際の活動においては農協系の組織と連携する場面も多く存在します。

まとめ

全日本農民組合連合会は、農業を営む人々の権益を守るために不断の努力を続け、様々な社会的課題に取り組む重要な団体です。組織は、過去の苦難を経て、現在もなお、農民の声を国政に届けるために、活動を続けています。

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