八名信夫

八名信夫（やな のぶお）

八名信夫は、1935年8月19日に岡山県岡山市で生まれた日本の俳優、元プロ野球選手およびタレントです。本名でも知られる彼は、血液型B型で、悪役商会に所属しています。

生い立ちとプロ野球選手としての経歴

八名の父親、亀億は国鉄岡山駅の助役の職に就いていましたが、終戦後に退職し、映画館を経営していました。彼が9歳の時、岡山大空襲に遭い、家族とはぐれてしまいました。後日、倒れていたところを消防団員に助けられ、無事に一家は再会しましたが、戦争の影響で多くの同級生を失い、悲惨な経験をしました。

疎開先でキャッチボールを楽しむ連合国軍の兵士たちを目撃したことがきっかけで野球を始めました。彼は岡岡山東商業高校に入学し、一塁手として活躍するも、その後の進学は明治大学へ進みました。しかし、しごきに耐えられず中退。1956年には東映フライヤーズに投手として入団し、1年目から一軍に上がりますが、腰を骨折して選手生命を断念しました。

俳優としての転向

野球選手を引退後、彼は親会社の東映に専属の映画俳優として活動を開始しました。東映の社長、大川博に「高倉健に撃たれろ」と言われたことがきっかけで俳優の道を志します。初めて出演した映画は『遊星王子』で、宇宙のギャング役でしたが、自分がどこに出ているのかわからなかったそうです。その後、悪役としての地位を確立し、1983年には悪役商会を設立し、自らリーダーとなりました。

彼は、映画やドラマで多くのギャングや悪党役を演じ、個性的なキャラクターを確立しました。また、バラエティ番組でも活躍し、「悪役」としてのイメージが定着しましたが、近年では孫と遊ぶ優しいおじいちゃん役なども演じるようになりました。

人物と社会貢献

八名は、父親の影響を受けて、他人の子供にも愛情を持って叱る姿勢を持っています。また、教育や子育てに関する講演活動や、震災の被災者を励ます活動も行っています。彼は「悪役が犯罪を犯したら洒落にならない」という信念を持ち、悪役商会でも軽微な犯罪を犯した場合は脱退を指示するほどです。愛媛県内子町とのつながりも深く、ミュージカルの上演や感謝状の授与など地域貢献に努めています。

映画とテレビの活動

八名信夫は、映画『ドラえもん のび太の宇宙小戦争』のギルモア将軍役を含む多くの映画やドラマに出演しています。特に、彼の悪役としての定評はジャンルを超え、幅広い作品に数多くのキャラクターを残しています。また、彼自身は監督や脚本にも挑戦し、映画『おやじの釜めしと編みかけのセーター』や『駄菓子屋小春』などの作品でその才能を発揮しています。

近年の活動

近年では、岡山県警の特別警戒に合わせ『一日鉄道警察隊長』に任命され、地域社会への貢献を大切にしています。家族や子供たちとの時間を重視しつつも、彼の活動は今もなお続いています。彼のキャリアは、スポーツから演技、社会貢献にわたり多岐にわたるもので、今後の活動がますます期待されます。

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