八条宮長仁親王

八条宮長仁親王（はちじょうのみや おさひとしんのう）は、明暦元年（1655年）に後西天皇の第一皇子として誕生しました。母は女御である明子女王であり、幼少の頃は一宮、若宮、倉宮、または阿茶麿（あちゃまろ）と呼ばれていました。

寛文5年（1665年）に、八条宮（桂宮）の第3代当主であった穏仁親王が後継者を残さずに亡くなったため、翌寛文6年（1666年）に長仁親王がその後を継いで第4代当主となりました。寛文9年（1669年）には親王宣下を受け、長仁という名を与えられました。同年11月には元服し、中務卿に任ぜられるなど、宮家当主として活動しました。

しかし、延宝3年（1675年）6月25日、長仁親王は21歳という若さで薨去しました。法名は霊照院とされています。短い生涯ではありましたが、八条宮の当主として、また皇族の一員として、江戸時代初期の朝廷にその名を刻みました。

長仁親王の薨去後、八条宮家は一時的に断絶しましたが、後に後西天皇の皇子である尚仁親王が継承し、再興されました。長仁親王は、その若さにも関わらず、宮家の歴史において重要な役割を果たした人物として記憶されています。

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