八東郡

八東郡の概要

八東郡（はっとうぐん）は、鳥取県（因幡国）に位置していた地域で、1879年に行政区画として発足しました。この郡は、特定の村々から構成されており、当初は八頭郡若桜町や一部の八頭町がその区域に含まれていました。

郡域の詳細

八東郡が発足した当時の郡域は、現在の八頭郡若桜町と八頭町の一部に相当します。具体的には、下峰寺や大坪、山田、西御門、上野、隼郡家など多くの地域が含まれていました。

歴史的背景

八東郡の歴史は非常に古く、平安時代末期にさかのぼります。当時、和名抄に見られる私部や刑部、曰理、日部、丹比、若桜の6つの郷が八上郡から分離し、八東郡が成立したと言われています。特に、1280年の記録が初見であり、地域文化や歴史の重要な一端を担っています。

明治時代の変遷

明治時代に入ると、日本の行政区画は一連の改革が行われ、八東郡もその影響を受けました。明治4年（1871年）には廃藩置県により鳥取県の管轄となり、続いて明治9年（1876年）に一時的に島根県に属しましたが、明治14年（1881年）には再び鳥取県に戻ります。

郡区町村編制法の施行

明治12年（1879年）には郡区町村編制法に基づき、八東郡が正式に設立され、その郡役所は安井宿に置かれました。以後、八上郡や智頭郡と共に行政管理が行われました。

町村制の施行

明治22年（1889年）になると町村制が施行され、以下の村が設立されました。特に、現代の八頭郡八頭町が中心となり、現代の各地に引き継がれています。例として、大御門村や隼村、安部村、登米村など、特定の地域の村々が明確に区分されていたことが確認できます。

廃止とその後

八東郡は、明治29年（1896年）に郡制が施行された際に消滅し、その後、八上八東智頭郡役所の管轄地域は新たに八頭郡として再編成されました。このように、八東郡は短い期間に多くの政治的な変化を組み込むこととなりました。

終わりに

八東郡に関する資料としては、1982年に発刊された『角川日本地名大辞典』や、旧高旧領取調帳データベースなどが存在し、地域の歴史や村落に関する情報を提供しています。消滅した郡の名という形で、今でも地域の名を記憶に留めることができるでしょう。

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