八重山民政府

八重山民政府とは

八重山民政府（やえやまみんせいふ、Yaeyama Civil Government）は、第二次世界大戦後のアメリカ軍占領下において、八重山諸島に設置された行政機構です。1947年3月21日に発足し、1950年11月に八重山群島政府へと改組されるまでの間、この地域の行政を担いました。

八重山民政府設立の背景

1945年の沖縄戦により、沖縄県庁の行政機能は麻痺状態に陥りました。さらに、戦争マラリアの蔓延が社会不安を増大させ、八重山支庁もその機能を失っていました。こうした状況下で、島民は自治組織として八重山自治会を設立し、宮良長詳氏を会長に選出しました。その後、アメリカ軍政府は同年12月28日に八重山支庁を復活させ、宮良長詳氏を支庁長に任命しました。1947年1月24日には八重山仮支庁と改称され、民政府設立へと繋がります。

八重山民政府の組織

八重山民政府は、八重山支庁長がそのまま知事となり、行政を統括しました。また、諮問機関として八重山議会（後に八重山民政議会と改称）が設置され、地域の意見を反映する役割を担いました。

八重山支庁の行政機構

民政府の前身である八重山支庁は、以下の組織で構成されていました。

支庁長
総務部
経済部
事業部
衛生部
文化部
警務部
逓信部
秘書課
八重山議会

八重山議会

八重山議会は、1946年に設置された八重山支庁議会を前身とし、民政府の発足に伴い、八重山郡会、八重山議会と改称されました。1950年には八重山民政議会へと改組されました。

八重山民政府から八重山群島政府へ

八重山民政府は、1950年11月に八重山群島政府へと改組されました。これにより、行政機構はさらに整備され、地域の自治が強化されていきました。

関連事項

アメリカ合衆国
琉球
アメリカ合衆国による沖縄統治
琉球列島米国軍政府
地方庁 (琉球政府)
沖縄県八重山事務所
戦争マラリア

外部リンク

沖縄県公文書館

まとめ

八重山民政府は、戦後の混乱期において、八重山諸島の行政を担った重要な組織でした。その設立から改組までの経緯は、この地域の歴史を理解する上で不可欠です。特に、戦争マラリアの流行やアメリカ軍の占領という特殊な状況下で、どのように住民たちが自治組織を立ち上げ、行政機構を整備していったのかを理解することは、現代社会を考える上で非常に有益な視点を与えてくれます。

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