公孫表

公孫表（こうそん ひょう）は、北魏の軍人であり、字は玄元といいました。元々は燕郡広陽県の出身です。360年に生まれ、423年に亡くなりました。

経歴

若い頃は学問に励み、諸生として過ごしました。その後、西燕の慕容沖に仕え、尚書郎という役職を務めました。慕容沖が長子を失脚させると、後燕に仕えましたが、慕容宝が北魏に敗れて逃走した際、公孫表は北魏に帰順しました。東晋への使者として派遣され、帰国後は尚書郎に任じられました。その後、博士となります。道武帝は、後燕が滅亡した様子を見て、国を質素に保つことが重要であると考え、『韓非子』を献上した公孫表を賞賛しました。

明元帝の時代になると、公孫表は元屈のもとで軍事作戦に参加し、吐京の胡を討伐しましたが、敗北してしまいます。しかし、敗戦前に公孫表が元屈を諫めていたことが明元帝に認められ、固安子の爵位を与えられました。その後、河西の劉虎が流民を集めて上党で反乱を起こし、河内郡に侵入すると、公孫表は討伐を命じられますが、再び敗北し、明元帝を失望させました。

416年、東晋の劉裕が北魏に侵攻すると、兗州刺史の尉建は東晋の勢いに恐れをなし、滑台を放棄して逃亡しました。公孫表は明元帝の命を受け、叔孫建のもとで枋頭に駐屯し、防備にあたりました。422年に劉裕が亡くなると、北魏軍は河南の奪回を試みます。公孫表は明元帝に献策し、呉兵将軍・広州刺史に任じられました。滑台を陥落させ、宋の将軍である翟広らを土楼で破り、虎牢を包囲しました。しかし、虎牢の攻略は困難を極め、北魏軍に多数の死傷者が出たため、明元帝は公孫表に強い不満を抱き、ついには夜中に帳の中で縊り殺させました。享年64歳でした。

家族

子に公孫軌がいました。

伝記資料

『魏書』巻33 列伝第21
『北史』巻27 列伝第15

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