六日町八海山スキー場

六日町八海山スキー場（むいかまちはっかいさんスキーじょう）は、新潟県南魚沼市、霊峰八海山の山麓に広がるスキー場です。このスキー場は、関越自動車道沿線に位置し、自動車でのアクセスが良好です。

現在の経営は、旧コクドから事業を承継した西武・プリンスホテルズワールドワイドが行っています。

ゲレンデの全体的な特徴としては、山麓エリアは比較的なだらかな緩斜面が中心ですが、中腹から山頂にかけては斜度のあるコースが主体となる構成です。このため、全体を通して中級者から上級者のスキーヤーやスノーボーダーに適した難易度の高いゲレンデとして知られています。特に、無圧雪のエキスパートコースは、降雪時には手つかずの良質なパウダーコンディションを満喫できることで人気があります。

ゲレンデの中核には八海山ロープウェーが運行しており、主にこのロープウェー沿いにコースが展開されています。ロープウェーで山頂まで上がると、中・上級者向けのコースがメインですが、初級者でも滑走可能な長い迂回コースも整備されています。この迂回コースはゲレンデ最長を誇り、滑りながら八海山周辺の壮大な景色をゆっくりと楽しむことができます。

施設としては、山麓にスキーセンター機能を持つベースキャンプがあり、売店やレストラン、チケット売り場などが集まっています。また、ロープウェーの中間駅付近にもレストハウス「ダウンヒル」が設けられています。

八海山ロープウェーは81人乗りの大型搬器を使用しており、全長は2,217メートル、2001年12月15日に運行を開始しました。かつてはゴンドラタイプの索道が運用されていました。

ロープウェーの他にも、スキー場には3基のペアリフトが設置されています。第1ロマンスリフト（全長651m）と第2ロマンスリフト（全長651m）は1984年12月23日に、第3ロマンスリフト（全長969m）は1990年12月20日にそれぞれ運行を開始しました。ただし、第3ロマンスリフトは2022-23シーズンには支柱の不具合により運休していました。

冬季のスキーシーズンだけでなく、グリーンシーズンも多様なアクティビティに利用されています。夏期は八海山への登山の起点となるほか、ドッグランの施設や、ゲレンデを利用したマウンテンバイクのコースが設けられています。秋には八海山ロープウェーに乗車して、美しい紅葉を眼下に眺めることができます。

アクセスについては、公共交通機関を利用する場合、JR上越線または北越急行ほくほく線の六日町駅から南越後観光バスの「八海山スキー場」行きに乗車し、終点で下車します。バスの所要時間は約30分ですが、スキー場までの直通便は季節限定での運行となります。自動車の場合、関越自動車道の六日町インターチェンジから国道253号、国道17号を経て県道を進み、約12kmで到着します。駐車場は約1,000台収容可能で、平日は無料、土日祝日は有料（500円）となっています。

なお、スキー場が開設された当初には、現在整備されている初心者向けのコースは設けられていなかったという歴史もあります。初心者コースの設置は、より幅広いレベルのスキーヤー・スノーボーダーが楽しめるようにするための改修によるものと考えられます。

（参考文献：『令和2年度 鉄道要覧』電気車研究会・鉄道図書刊行会、2020年など）

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