共和党 (フランス 2015-)

共和党 (Les Républicains) の歴史

共和党は、フランスの中道右派政党であり、2015年5月30日に国民運動連合を改名して成立しました。党名変更を受けて、共和党は新たなスタートを切り、フランス国内の政治において重要な役割を果たしています。

2015年の選挙

設立から数ヶ月後の2015年12月、フランスの地方選挙で共和党を中心とする中道右派勢力は、最大得票率の41%を獲得しました。この選挙では、対応した社会党は29%、極右勢力の国民戦線（FN）は27%の得票でした。特に注目すべきは、社会党が選挙区で候補者を取り下げる戦略を用いた点です。これは、FNを敗北させることを目的としたものでしたが、当時の自党の総裁であるニコラ・サルコジは、この共闘案に否定的でした。

結果的に、社会党が一部選挙区で候補者を棄権したために、その票は共和党に流れ、FNに不利な展開をもたらしました。このことについてFNのマリーヌ・ル・ペンは、社会党の戦術を「有権者から地域の代表を奪う集団的自殺」と批判しました。

2016年の党内動向

2016年11月には、翌年の大統領選挙に向けての党内予備選が開催され、サルコジは第1回投票で3位に終わり、政界からの引退を表明。また、2回目の投票ではフランソワ・フィヨンが66.5%の得票率で、アラン・ジュペを破り次期大統領候補として選ばれました。

2017年の大統領選

2017年4月23日の大統領選挙では、フィヨンは第1回投票で3位となり、エマニュエル・マクロンが当選することとなりました。共和党はマクロン政権に対して野党としての立場を貫き、党の組織作りや政策の見直しに取り組みました。この年末には、党の総裁選挙にてローラン・ヴォキエが当選しました。

2019年～2022年

2019年にはクリスチャン・ジャコブが党の総裁として選出され、その後も党の位置づけは重要なサポートとして続いています。2020年7月、ジャン・カステックスがマクロンによって首相に任命されましたが、彼は共和党を離党しました。2022年には再び総裁選挙が行われ、エリック・シオッティが新しい総裁に就任しました。

2024年の展望

最近の2024年では、共和国前進が主導する政治環境の中での選挙連合に向けて、シオッティ総裁が国民連合との連携を模索する意向を示しました。しかし、この提案に党内から激しい反発が起こり、シオッティは除名処分を受ける事態に。これに異議を唱えたシオッティは、裁判所に提訴し、「解任は党規違反で無効」との判決を受けました。

その後、ミシェル・バルニエがマクロン大統領によって首相に任命され、議会選挙の結果として、共和党を含まない主要勢力がいずれも過半数を獲得できない難局を迎えました。このように、共和党は設立以来、数々の挑戦と変革を経ながら、フランスの政治シーンにおいて影響力を保持し続けています。

もう一度検索