兵庫県道142号米谷昆陽尼崎線

兵庫県道142号 米谷昆陽尼崎線

兵庫県道142号米谷昆陽尼崎線は、兵庫県南東部に位置する宝塚市を起点とし、伊丹市を通過して尼崎市へ至る一般県道です。宝塚市清荒神二丁目の福知山線米谷踏切付近、国道176号との交差点を発し、南東へ進路を取り、尼崎市東難波町五丁目の十間交差点で国道2号に接続する総延長13.127キロメートルの路線です。

路線概況

この県道は、通過する三つの市によってその道路状況が大きく変化するという特徴を持っています。

宝塚市内では、起点の清荒神から伊丹市境に至る区間の大部分が、周辺住民の生活道路として利用される狭い道幅の区間となっています。特に小浜宿周辺では、道筋が複雑に入り組んでおり、県道であることを示す標識も少ないため、初めて通行する際には道が分かりにくい場所も見られます。安倉地区に入ると一部に片側1車線の比較的広い区間が現れ、バス路線としても利用されていますが、それ以外の多くの部分は普通車同士のすれ違いにも苦労するほどの細さです。中国自動車道の高架をくぐり、高速道路沿いを進んだ後、安倉北交差点から前述の片側1車線区間に入ります。安倉南三交差点で一旦左折し、その先の交差点で右折すると伊丹市域に入りますが、この市境周辺も住宅街の中を縫うような細い道が続きます。

伊丹市内に入り、鴻池南交差点からは一転して片側2車線の計4車線となり、交通量の多い区間となります。特に、国道171号昆陽交差点から兵庫県道334号寺本伊丹線昆陽六交差点にかけての区間は、2007年（平成19年）に拡幅工事が完了する以前は慢性的な渋滞が発生していた場所として知られています。昆陽六交差点から先は再び片側1車線に戻り、稲野六交差点で兵庫県道332号山本伊丹線と合流します。

尼崎市内では、伊丹市境から終点までが「五合橋線（ごごうばしせん）」の通称で広く認識されており、尼崎市を南北に縦断する主要な幹線道路の一つとして機能しています。

別名・重複区間・道路施設

別名: 稲野六交差点以南の区間は「五合橋線」と呼ばれます。
重複区間: 伊丹市中野西四丁目・伊丹中野交差点から同市鴻池三丁目・鴻池南交差点までの区間は兵庫県道335号中野中筋線と、伊丹市松ケ丘一丁目の二箇所（中野大橋南詰交差点〜昆陽池西交差点）は兵庫県道333号寺本川西線とそれぞれ重複しています。
主な道路施設: 中野大橋（伊丹市）、錦橋（尼崎市）、芦原大橋（尼崎市）といった橋梁があります。

通過する自治体・交差する道路・鉄道・沿線

通過自治体: 宝塚市、伊丹市、尼崎市
主な交差道路: 起点で国道176号、終点で国道2号と接続するほか、伊丹市内では国道171号、県道332号、県道333号、県道334号、県道335号などと交差します。
交差する鉄道: 福知山線（米谷踏切）、阪急今津線、山陽新幹線、東海道本線といった鉄道路線を立体または平面で横断します。
* 沿線: 宝塚市では阪急宝塚本線清荒神駅や小浜宿エリア（小浜皇大神社、毫摂寺など）、安倉地区の小学校など。伊丹市では昆陽池公園、市立伊丹病院、住友電気工業伊丹製作所、伊丹市立生涯学習センター（ラスタホール）など。尼崎市では阪急神戸本線塚口駅、兵庫県立尼崎総合医療センター、尼崎地方合同庁舎、阪神南県民センター、阪神本線尼崎駅などが沿線やその近隣に位置しています。

地域によって異なる表情を見せるこの県道は、宝塚、伊丹、尼崎の三市を結ぶ重要な交通路の一つです。

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