兵庫県道5号姫路上郡線

兵庫県道5号姫路上郡線

兵庫県道5号姫路上郡線（ひょうごけんどうごごう ひめじかみごおりせん）は、兵庫県の南西部を横断し、姫路市と赤穂郡上郡町を結ぶ重要な主要地方道です。この路線は、地域間の連携を強化し、日々の生活や産業活動を支える基盤として機能しています。

概要

この道路は、兵庫県姫路市田寺一丁目にある兵庫県道67号姫路神河線との交差点（田寺一丁目交差点）を起点とし、西へ向かいます。道のりは、たつの市、相生市を経由し、赤穂郡上郡町落地で国道2号に接続する地点を終点とします。総延長は約36.8キロメートルに及びます。経路の途中には、姫路側から進むにつれて二木峠や椿峠といった起伏を越える区間があり、沿線の景観に変化を与えています。

歴史的背景

兵庫県道5号姫路上郡線のルート周辺には、古くから交通の要衝としての歴史が刻まれています。特に、上郡町落地の終点付近や椿峠のあたりは、古代に整備された重要な幹線道路である山陽道の一部が通っていたとされています。また、二木峠の周辺でも、古代の主要な街道が交差していた形跡が見られます。これは、この地域が古来より人々の往来や物資の輸送において重要な役割を担ってきたことを示唆しています。

現代におけるこの路線の歴史は、昭和29年（1954年）に遡ります。当時は、現在の経路の一部が「姫路豊岡線」として位置づけられていました。その後、昭和44年（1969年）には、姫路豊岡線の大部分が現在の国道312号へ昇格し、残された区間は昭和47年（1972年）3月24日に一般県道104号へと降格されました。しかし、その交通網における重要性が再認識され、昭和51年（1976年）4月1日には、建設省（現在の国土交通省）によって主要地方道としての指定を受けました。そして、翌昭和52年（1977年）8月30日に、新たな主要県道として「姫路上郡線」が認定され、現在の兵庫県道5号という整理番号が与えられました。さらに、平成5年（1993年）5月11日には、再び主要地方道としての位置づけが確認・再指定されています。

路線状況

この路線は、いくつかの区間において他の県道や国道と経路を共有しています。

主な重複区間は以下の通りです。

兵庫県道414号田寺今在家線（姫路市田寺3丁目、田寺三丁目交差点付近）
兵庫県道724号姫路新宮線（姫路市飾西、長池東交差点付近）
兵庫県道437号東觜崎網干停車場線（たつの市龍野町日飼から龍野町島田、島田南交差点まで）
国道179号（たつの市龍野町北龍野から龍野町川原町まで）
兵庫県道450号野桑有年停車場線（上郡町宿から宇治山、宇治山交差点まで）

これらの重複区間では、それぞれの道路の標識を確認しながら通行する必要があります。

地理

兵庫県道5号姫路上郡線が通過する主な自治体は、起点から順に以下の通りです。

姫路市
たつの市
相生市
* 赤穂郡上郡町

沿線には、歴史的な見どころも点在しています。例えば、たつの市街地付近では、播磨の小京都とも称される龍野城の近くを通過しており、地域の歴史や文化に触れることができます。

主要な交差点としては、起点の田寺一丁目交差点（兵庫県道67号）、終点の上郡町落地における国道2号との接続点があります。また、上述した重複区間の開始・終了地点など、複数の県道や国道と交差または接続しています。

この道路は、沿線の住民にとって日常生活を支える重要なアクセス路であるとともに、地域間の移動や物流、観光にとっても欠かせない役割を果たしています。変化に富んだ地形を縫うように走り、古代からの歴史を感じさせる区間や、現代の交通網の結節点となる区間など、多様な顔を持つ路線と言えるでしょう。

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