兵庫県道721号川西インター線

兵庫県道721号川西インター線は、兵庫県川西市内を東西に走る一般県道として指定されています。この県道は、地域住民の生活道路としての側面も持ち合わせながら、とりわけ新名神高速道路の川西インターチェンジ（IC）へアクセスするための主要な役割を担う目的で計画・整備されました。

路線概要

本路線の起点は、川西市石道地区に位置します。具体的には、清和大橋の西詰めに設けられた交差点であり、ここでは主要地方道である兵庫県道12号川西篠山線に接続しています。一方、終点は川西市東畦野1丁目にあり、幹線道路である国道173号が交わる東畦野交差点がその終点です。この起点から終点までの総延長は、約3.3キロメートルと比較的短い距離ですが、その中に新名神高速道路へのアクセスという重要な機能が集約されています。全区間が兵庫県川西市内に収まっており、市内の主要な交通結節点の一部を構成しています。

整備と開通の経緯

兵庫県道721号川西インター線は、新名神高速道路の建設計画が進められる中で、川西ICを利用する車両が円滑に一般道へ出入りするためのアクセス道路として位置づけられました。路線の認定は比較的早く、2000年（平成12年）3月に行われ、その後、実際の建設工事が進められました。供用開始は、新名神高速道路川西ICの開通に先立ち、2017年（平成29年）に段階的に行われました。

最初の開通区間は、同年5月28日に供用が開始された、川西市道矢問畦野線との交差点から終点である東畦野交差点までの約660メートルです。この区間は、川西ICの神戸方面へのアクセスや、国道173号への接続を一部担うことになりました。続いて、同年11月11日には、残る起点である川西市石道から川西市道矢問畦野線との交差点までの区間が開通しました。これにより、兵庫県道721号川西インター線は、起点から終点まで全線にわたって供用を開始し、川西ICへのアクセスルートとしての骨格が完成しました。

本路線の全線開通から約1ヶ月後の同年12月10日には、接続する新名神高速道路の川西ICが無事開通しました。これにより、兵庫県道721号川西インター線は、計画通りのアクセス道路として本格的に機能を開始し、新名神高速道路と川西市内の既存道路網を結ぶ重要な動脈としての役割を果たすことになりました。

地理的特徴と交差道路

本路線の通過する自治体は、前述の通り全区間にわたり兵庫県川西市のみです。沿線には、地域住民や通勤・通学者にとって重要な公共交通機関である能勢電鉄妙見線の畦野駅が比較的近接しており、鉄道利用者にとってのアクセス性も確保されています。また、通過点では地域の生活道路とも複数交差しており、特に前述の開通経緯においても触れた川西市道矢問畦野線との交差点は、地域交通ネットワークにおける結節点の一つとなっています。

本路線が接続・交差する主要な道路は以下の通りです。

兵庫県道12号川西篠山線: 起点（川西市石道、清和大橋西詰交差点）で接続。
国道173号: 終点（川西市東畦野1丁目、東畦野交差点）で接続。
* 川西市道矢問畦野線: 路線途中で交差（川西市矢問）。開通の段階においても重要な区切りとなった地点です。

このように、兵庫県道721号川西インター線は、短いながらも地域の幹線道路や主要地方道、そして高速道路とを結びつける重要な役割を担っており、川西市北部の交通利便性向上に大きく貢献しています。

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