兵庫県道76号洲本灘賀集線

兵庫県道76号洲本灘賀集線

兵庫県道76号洲本灘賀集線は、兵庫県洲本市を起点とし、南あわじ市を終点とする主要地方道です。淡路島の東岸沿いを南北に縦断する重要な幹線道路の一つであり、その総延長は49.416キロメートルに及びます。

路線概要

本路線の起点は洲本市塩屋に位置し、国道28号と接続する塩屋交差点から始まります。終点は南あわじ市賀集八幡の八幡交差点で、ここでも国道28号および兵庫県道31号福良江井岩屋線と交差しています。淡路島の玄関口である洲本市から南あわじ市南部の主要な地域を結ぶ役割を担っています。

道路状況

路線の大部分は比較的整備された2車線道路ですが、一部には注意を要する区間も存在します。特に、洲本市由良町由良から南あわじ市灘黒岩にかけての区間は道幅が狭くなる狭隘道路となっており、その中でも洲本市由良町由良から洲本市中津川組にかけては、急な勾配や連続するカーブ（つづら折れ）が多く、通行には十分な注意が必要です。

また、海岸沿いを通る区間として、洲本市由良町内田の三ツ川バス停付近から由良4丁目の由良交差点までと、中津川組から土生港付近までの間があります。これらの区間は海のすぐそばを通るため、台風の接近時には高波をかぶる可能性があり、たびたび通行止めとなります。さらに、地盤が弱い箇所もあり、大雨の際にはがけ崩れが発生するなど、自然災害による影響を受けやすい一面も持っています。

本路線にはいくつかの事前通行規制区間が指定されており、悪天候時には通行が制限される場合があります。一方で、洲本市内のいわた通りと呼ばれる区間は緊急輸送道路に指定されており、災害時における重要な役割も担っています。

別名

路線の一部または全体は、いくつかの別名で地域住民や観光客に親しまれています。

塩屋筋: 洲本市塩屋交差点から洲本市栄町2丁目交差点にかけての区間。
いわた通り: 洲本市栄町2丁目交差点から洲本市海岸通交差点にかけての区間。緊急輸送道路でもあります。
南淡路水仙ライン: 特に南部の海岸沿い区間を指すことが多く、沿線の美しい景観や水仙の群生地を象徴する観光名称として広く知られています。

地理

本路線が通過する自治体は以下の2市です。

洲本市
南あわじ市

主な交差道路は以下の通りです。

国道28号（洲本市塩屋 - 起点、南あわじ市賀集八幡 - 終点）
兵庫県道473号広田洲本線（洲本市栄町）
兵庫県道481号相川下清水線（洲本市相川組）
兵庫県道534号畑田組栄町線（洲本市畑田組）
兵庫県道535号灘市線（南あわじ市灘山本）
兵庫県道235号阿万港線（南あわじ市阿万西町）
兵庫県道25号阿万福良湊線（南あわじ市阿万下町）
兵庫県道31号福良江井岩屋線（南あわじ市賀集八幡 - 終点）

沿線施設・名所

本路線沿いには、淡路島の自然、歴史、観光を楽しむことができる施設や名所が数多く点在しています。「南淡路水仙ライン」の別名が示す通り、特に冬季には美しい水仙の風景が広がります。

洲本温泉
洲本バスセンター
洲本橋・洲本川
紀淡連絡道路（付近の眺望）
成ヶ島
生石鼻
立川水仙郷
淡路モンキーセンター
灘黒岩水仙郷
* 沼島（土生港からの連絡船を利用）

これらの観光資源へのアクセス路としても、本路線は重要な役割を果たしています。特に南部の水仙郷は、冬季の観光シーズンには多くの訪問者で賑わいます。

兵庫県道76号洲本灘賀集線は、淡路島の東海岸沿いを結ぶ大動脈として、地域住民の生活を支えるとともに、変化に富んだ景観と豊かな観光資源を持つ魅力的なルートとして、多くの人々に利用されています。

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