内々神社

内々神社のご紹介

愛知県春日井市に位置する内々神社は、深い歴史を持つ神社です。祭神には建稲種命、日本武尊、宮簀媛が奉られています。創建年代は不詳ですが、延喜式に記載されている式内社であることから、かなり古くからその存在が知られていることが伺えます。

由緒

神社の由緒にまつわる伝説によると、日本武尊が東国の平定を行っていた際、内津峠に差し掛かったところで従者の久米八腹が早馬で駆けつけ、日本武尊の副将軍である建稲種命が水死したとの悲報を告げました。この悲劇に、日本武尊は「なんと悲しいことか」と嘆き、その霊を祀るために内々神社が創建されたとされています。この故事は、内々神社の歴史と日本武尊の偉業を今に伝える大切な要素です。

庭園

神社の境内には、庭園があります。看板によれば、この庭園は日本初の作庭家として名高い臨済宗の禅僧・夢窓疎石の作庭と伝わっています。庭園のスタイルは池泉鑑賞式・廻遊式林泉型の蓬莱庭園で、美しい景観が魅力です。庭園研究者・重森三玲や澤田天瑞によると、この庭園は江戸初期に作られたと考えられています。静寂な空間の中で、自然と一体となる感覚を楽しむことができるでしょう。

文化財

内々神社は、愛知県指定有形文化財として認定されており、社殿（本殿、拝殿、幣殿）や、その附属品として11枚の棟札が重要な文化財として保護されています。また、庭園は愛知県の名勝にも指定されており、その美しさが評価されています。さらに、春日井市指定文化財には、神社内に所蔵されている宝剣3振や御舞台が含まれており、歴史的な価値が高いものとなっています。

所在地

内々神社の所在地は、愛知県春日井市内津町24です。周囲は緑に囲まれた静かな環境で、訪れる人々に心の安らぎを与えます。

参考文献

この神社に関する情報は、1844年に発行された『尾張名所図会』の第三巻に内々神社が詳述されています。

関連項目

内々神社の近くには、妙見寺（春日井市）や馬蹄石があります。馬蹄石は、内津峠で日本武尊が建稲種命の水死を聞いた際に馬の蹄が跡を残したとされる岩盤です。このような歴史的背景が、内々神社をより一層神秘的な場所として彩っています。

もう一度検索