内津峠

内津峠

内津峠は、愛知県春日井市と岐阜県多治見市を隔てる標高320mの峠です。古くから交通の要所として利用され、様々な歴史が刻まれてきました。

地名の由来

『日本書紀』によれば、日本武尊が東征の際、副将軍の建稲種命が水死したという報せを受け、「あゝ現（うつつ）かな」と嘆き悲しんだことが、この地の名前の由来とされています。この悲しい出来事が、峠の名前の由来となっているのです。

戦国時代の内津峠

天正12年（1584年）の小牧・長久手の戦いでは、森長可に属した妻木城主の妻木頼忠が内津峠に陣を敷き、付近の町が戦火によって焼失しました。戦国時代の内津峠は、戦の舞台となった場所でもあったのです。

江戸時代から近代にかけて

江戸時代には、中山道の裏街道として、この峠は物資輸送に利用されました。明治時代に入ると、峠の険しさからトンネル建設の必要性が高まりました。1880年には下街道の改修が行われ、荷車や馬車の通行が可能になりましたが、1900年に中央本線が開通すると、物流は鉄道輸送に切り替わり、峠は寂れていきました。

近代から現代の内津峠

戦後、内津峠は国道19号の一部となり、自動車交通が発達するにつれて交通量が増加しました。しかし、急勾配や急カーブが連続し、交通事故が多発しました。そのため、1969年に内津トンネルの工事が始まり、1970年12月に2車線で開通しました。その後、交通量の増加に対応するため、1986年に北山トンネルの工事が始まり、1994年に開通し、内津峠越えは上下線別4車線となりました。

年表

1952年（昭和27年） - 新道路法の施行により、国道19号は1級国道に指定。
1958年（昭和33年） - 国道19号の多治見市池田町から恵那市大井町までの舗装が完了。交通量の急増に伴い、峠越えで渋滞が頻発。
1969年（昭和44年）- 内津トンネル工事着工。
1970年（昭和45年）12月 - 内津トンネルが竣工。2車線で供用開始。
1986年（昭和61年） - 交通量の増加に伴い北山トンネルの工事に着手。
1994年（平成4年） - 北山トンネルが開通。内津峠越えは上下線別4車線に。

周辺情報

内津峠の周辺には、内津神社や内津村、内津[[峠パーキングエリア]]があります。これらのスポットも合わせて訪れることで、内津峠の歴史や文化をより深く理解することができます。

関連項目

日本の峠一覧
内津神社
内津村
内津[[峠パーキングエリア]]

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