内田袈裟彦

内田袈裟彦について

内田袈裟彦（うちだ けさひこ、1937年3月31日 - 2009年12月30日）は、日本のゴルフ界で名を馳せたプロゴルファーであり、長野県出身のスポーツ選手です。彼は愛称として「ケサゴン」と呼ばれ、その独自のスタイルと実績から多くのファンに親しまれました。彼自身だけでなく、父・棟氏と次男・政美氏もプロゴルファーとして活躍したことから、内田家はゴルフ界の有名な家系とも言えます。

来歴

内田は、幼少期をゴルフ場の目の前で過ごしながら、12歳からゴルフを始めました。当初はプロゴルファーになることを考えず、製薬会社で働いていました。そこでの勤務中、彼は父のクラブを無断で使用し、密かに練習を重ねていました。そんな彼の才能に驚いた父は、軽井沢ゴルフ倶楽部のトーナメント表に彼の名前を見つけ、そのプレーに驚嘆しました。

彼は会社を辞め、プロゴルファーを目指す決心を固めました。24歳で挑戦したプロテストでは、史上初のホールインワンを達成し、見事にツアープロとして認められました。1969年の日本オープンでは3位に入賞し、その後も数々のトーナメントで優れた成績を収めました。

1971年にはアジアサーキット・マニラオープンで優勝し、1974年には東北クラシックや東京チャリティクラシックでの3位タイなどが目を引きました。特に1976年のシンガポールオープンでは、3位からの逆転優勝を飾り、賞金6400ドルを手にしました。彼の強さは、飛距離を生かしたプレースタイルにあり、360ヤードのパー4をワンオンさせるほどの力強さで人気を誇りました。

1980年の新潟県オープンや、1987年からはシニア競技にも参加しました。シニアにおいても、1988年にはPGAシニアツアーの初代賞金王となるなど、実績を続けていきました。彼の「ケサゴンパター」は自身の夢から形にしたもので、これが成功を収める要因ともなりました。

最晩年と死去

2006年には親子で関東プロゴールドシニアに出場しました。この時、息子の袈裟彦が優勝し、家族の絆を深める良い機会となりましたが、その後、袈裟彦の父である棟は病気にかかり、最下位となりました。最後には、親子でのラウンドがこの1度のみとなりました。

2009年、内田袈裟彦は心筋梗塞のため72歳で亡くなりました。彼の晩年は、調子が悪いこともなく、子供の成長や将来のプロゴルファーへの期待もあったのですが、突然の一報は家族にとって大きな打撃となりました。その後、彼は日本プロスポーツ大賞のスポーツ功労賞を受賞し、彼の功績は今も多くの人々に語り継がれています。

内田袈裟彦の生涯は、彼自身の努力と才能に加え、家族の支えでもありました。彼の功績は、日本のゴルフ界における重要な一ページとして、今後も語り継がれることでしょう。

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