内藤功

内藤 功（ないとう いさお）

内藤功は、日本の政治と法律の分野で幅広い活動を展開してきた著名な弁護士および政治家です。1931年3月2日に東京都中央区で生まれた彼は、1952年に明治大学法学部を卒業しました。その後、同大学の講師として教壇に立ちながら、弁護士としても活躍を始めました。内藤氏は、憲法裁判において重要な役割を果たし、特に恵庭事件、砂川事件、長沼ナイキ基地訴訟などの弁護団に参加したことで知られています。

内藤氏は、恵庭裁判の内で自衛隊や有事研究に関連する疑惑を明らかにしたことでも名を馳せています。1974年に行われた参議院選挙で全国区から立候補して初当選を果たし、これ以後2期12年にわたって参議院議員として活動しました。しかし、1989年の参院選で敗北し、政界から引退することとなりました。

彼の政治的キャリアの中で、内藤氏は多くの法的問題や社会問題に取り組んでおり、特にイラク派兵に関する違憲および差し止め訴訟にも精力的に関与しました。退任以降も、現役の弁護士として法的運動や市民運動に力を注いでいます。

国政選挙歴

内藤氏の国政選挙に関する具体的な経歴は、以下の通りです：

• - 1974年：第10回参議院議員通常選挙 全国区 当選
• - 1980年：第12回参議院議員通常選挙 全国区 落選
• - 1983年：第13回参議院議員通常選挙 東京都選挙区 当選
• - 1989年：第15回参議院議員通常選挙 東京都選挙区 次点落選

著書

内藤功は、著作も多数残しており、主な著書には以下のようなものがあります：

• - 単著

- 『職場の法律相談:権利闘争のすすめ方』（1973年、機関紙連合通信社）
- 『ストライキ権:その思想と実践』（1974年、民衆社）
- 『国会からの証言:憲法の今日的課題』（1980年、白石書店）
- 『くらしの法律相談:身近な実例でやさしく語る』（1980年、びわの実書房）
- 『朝雲の野望』（1983年、大月書店）

• - 共著

- 『条解改正公労法・地公労法』（1957年、弘文堂）
- 『東アジア共同体と勝海舟:九条改憲をめぐる情勢と課題』（2009年、下町人間総合研究所）

参考情報

内藤功に関する情報は、以下の文献からも得られます：

• - 【新訂 政治家人名事典 明治～昭和】（日外アソシエーツ、2003年）
• - 【平和人物大事典】（日本図書センター、2006年）
• - 【国政選挙総覧：1947-2016】（日外アソシエーツ、2017年）

内藤氏の活動や法律に対する姿勢は、多くの日本人にとっての模範であり、政治と法が交わる重要な点を示しています。彼の功績は、法律を通じて社会を改善しようとする多くの弁護士や活動家に影響を与え続けることでしょう。

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