内藤尚志
内藤 尚志（ないとう ひさし）氏は、1961年11月1日に誕生しました。長野県出身ですが、幼少期を鳥取県で過ごしています。鹿児島県のラ・サール高等学校を卒業後、東京大学法学部第2類（公法コース）に進学し、法律を深く学びました。国家公務員上級甲種試験（法律）に合格し、1984年に旧自治省に入省。キャリアをスタートさせました。
入省当初は、自治省財政局交付税課と大臣官房総務課に同時に籍を置き、地方財政の根幹である交付税制度や省全体の総務に関する業務に携わりました。その後、わずか3ヶ月ほどで宮城県財政課へ出向。地方自治体の財政現場を経験することで、国の施策が地域にどう影響するかを肌で感じ取る貴重な機会を得ました。
キャリアの初期には、地方への出向が多くありました。1991年7月には国土庁地方振興局総務課過疎対策室の課長補佐として、地方の課題である過疎問題への対策立案に関わりました。1993年7月からは高知県総務部財政課長を務め、地方自治体の財政運営の責任者として実務を経験。これらの地方での経験は、後のキャリアにおいて大いに活かされることになります。
中央に戻ってからは、自治省の主要部署で経験を重ねます。1995年4月には税務局固定資産税課、1997年7月には財政局財政課でそれぞれ課長補佐を務め、地方自治体にとって重要な税源である固定資産税や、地方財政全体の設計に関わる業務に携わりました。1998年7月からは大臣官房総務課の課長補佐となり、同時に西田司自治大臣の秘書官事務取扱も経験。大臣を補佐する立場で、省の政策決定プロセスを間近で見ました。
1999年に入ると、行政局公務員部で公務員制度に関わる業務を担当。課長補佐、理事官を務め、地方公務員の任用や給与制度などに携わりました。同年11月には税務局企画課理事官、2000年4月には再び大臣官房総務課理事官を歴任。この間、2000年7月には再び西田司自治大臣の秘書官事務取扱を務めるなど、要職を経験しました。
省庁再編を経て総務省が発足すると、2001年1月には総務省大臣官房秘書課長補佐となりました。そして同年7月、地方自治体の実務をさらに深く知るため、さいたま市の助役に就任。合併後の新しい都市の運営や行政課題に直接取り組みました。
さいたま市での経験を経て、2005年7月に総務省に戻ると、大臣官房企画官として重要な政策の企画立案に関わる一方、内閣官房に出向し、内閣参事官（内閣官房副長官補付）や地方分権推進室参事官を兼務。国の重要政策である地方分権の推進に深く関わりました。2006年4月以降も引き続き内閣官房での職務を続けました。
総務省に戻ってからは、再び地方財政・税制分野の中心的な役割を担います。2007年7月には自治財政局交付税課長として地方交付税制度の責任者に、2009年7月には自治税務局市町村税課長、2010年7月には同自治税務局都道府県税課長として、それぞれ市町村税、都道府県税といった地方税制の企画・立案・執行を指揮しました。2011年5月には自治財政局調整課長、2013年6月には自治財政局財政課長と、地方財政全般にわたる調整や制度設計の要職を歴任しました。
2015年7月からは大臣官房審議官（財政制度、財務担当）に就任。内閣官房副長官補付として、特に新国立競技場の整備計画再検討に関する推進室の審議官を兼務するなど、国の喫緊の課題解決に奔走しました。この時期は文部科学省やスポーツ庁にも籍を置き、幅広い分野で活躍しました。
内閣官房での職務はその後も続き、2016年6月には内閣審議官（内閣官房副長官補付）として沖縄連絡室のメンバーに。同年10月からは「明治150年」関連施策推進室の次長、2017年1月からは番号制度推進室の審議官を務めるなど、国の様々な重要施策の推進に深く関与しました。
2017年7月、総務省の局長ポストに就任。自治税務局長として地方税制のトップを務め、2019年7月には自治財政局長に就任し、地方財政全体の責任者となりました。この時期は、地方自治体が直面する財政課題や税制改正にリーダーシップを発揮しました。
そして、キャリアの集大成とも言えるポストを歴任していきます。2021年7月には消防庁長官に就任し、国の消防・防災体制の指揮を執りました。2022年6月には総務審議官となり、省内の政策統括に関与。2023年7月7日には、遂に総務省の最高位である総務事務次官に就任しました。日本の行政機構の中でも特に幅広い分野を所管する総務省のトップとして、その辣腕を振るいました。
2024年7月6日に総務省顧問となり、同年10月1日からは地方公共団体金融機構理事長に就任。長年にわたる行政経験と地方財政に関する深い知見を活かし、新たな立場で地方自治体の資金調達を支援する重要な役割を担っています。
内藤尚志氏は、自治省入省以来、地方自治、財政、税制、内閣官房での重要政策、そして総務省のトップポストに至るまで、極めて多岐にわたる分野で要職を歴任しました。そのキャリアは、日本の地方行政と中央行政、さらには国の重要課題解決に貢献した、第一級の官僚としての軌跡を示しています。
入省当初は、自治省財政局交付税課と大臣官房総務課に同時に籍を置き、地方財政の根幹である交付税制度や省全体の総務に関する業務に携わりました。その後、わずか3ヶ月ほどで宮城県財政課へ出向。地方自治体の財政現場を経験することで、国の施策が地域にどう影響するかを肌で感じ取る貴重な機会を得ました。
キャリアの初期には、地方への出向が多くありました。1991年7月には国土庁地方振興局総務課過疎対策室の課長補佐として、地方の課題である過疎問題への対策立案に関わりました。1993年7月からは高知県総務部財政課長を務め、地方自治体の財政運営の責任者として実務を経験。これらの地方での経験は、後のキャリアにおいて大いに活かされることになります。
中央に戻ってからは、自治省の主要部署で経験を重ねます。1995年4月には税務局固定資産税課、1997年7月には財政局財政課でそれぞれ課長補佐を務め、地方自治体にとって重要な税源である固定資産税や、地方財政全体の設計に関わる業務に携わりました。1998年7月からは大臣官房総務課の課長補佐となり、同時に西田司自治大臣の秘書官事務取扱も経験。大臣を補佐する立場で、省の政策決定プロセスを間近で見ました。
1999年に入ると、行政局公務員部で公務員制度に関わる業務を担当。課長補佐、理事官を務め、地方公務員の任用や給与制度などに携わりました。同年11月には税務局企画課理事官、2000年4月には再び大臣官房総務課理事官を歴任。この間、2000年7月には再び西田司自治大臣の秘書官事務取扱を務めるなど、要職を経験しました。
省庁再編を経て総務省が発足すると、2001年1月には総務省大臣官房秘書課長補佐となりました。そして同年7月、地方自治体の実務をさらに深く知るため、さいたま市の助役に就任。合併後の新しい都市の運営や行政課題に直接取り組みました。
さいたま市での経験を経て、2005年7月に総務省に戻ると、大臣官房企画官として重要な政策の企画立案に関わる一方、内閣官房に出向し、内閣参事官（内閣官房副長官補付）や地方分権推進室参事官を兼務。国の重要政策である地方分権の推進に深く関わりました。2006年4月以降も引き続き内閣官房での職務を続けました。
総務省に戻ってからは、再び地方財政・税制分野の中心的な役割を担います。2007年7月には自治財政局交付税課長として地方交付税制度の責任者に、2009年7月には自治税務局市町村税課長、2010年7月には同自治税務局都道府県税課長として、それぞれ市町村税、都道府県税といった地方税制の企画・立案・執行を指揮しました。2011年5月には自治財政局調整課長、2013年6月には自治財政局財政課長と、地方財政全般にわたる調整や制度設計の要職を歴任しました。
2015年7月からは大臣官房審議官（財政制度、財務担当）に就任。内閣官房副長官補付として、特に新国立競技場の整備計画再検討に関する推進室の審議官を兼務するなど、国の喫緊の課題解決に奔走しました。この時期は文部科学省やスポーツ庁にも籍を置き、幅広い分野で活躍しました。
内閣官房での職務はその後も続き、2016年6月には内閣審議官（内閣官房副長官補付）として沖縄連絡室のメンバーに。同年10月からは「明治150年」関連施策推進室の次長、2017年1月からは番号制度推進室の審議官を務めるなど、国の様々な重要施策の推進に深く関与しました。
2017年7月、総務省の局長ポストに就任。自治税務局長として地方税制のトップを務め、2019年7月には自治財政局長に就任し、地方財政全体の責任者となりました。この時期は、地方自治体が直面する財政課題や税制改正にリーダーシップを発揮しました。
そして、キャリアの集大成とも言えるポストを歴任していきます。2021年7月には消防庁長官に就任し、国の消防・防災体制の指揮を執りました。2022年6月には総務審議官となり、省内の政策統括に関与。2023年7月7日には、遂に総務省の最高位である総務事務次官に就任しました。日本の行政機構の中でも特に幅広い分野を所管する総務省のトップとして、その辣腕を振るいました。
2024年7月6日に総務省顧問となり、同年10月1日からは地方公共団体金融機構理事長に就任。長年にわたる行政経験と地方財政に関する深い知見を活かし、新たな立場で地方自治体の資金調達を支援する重要な役割を担っています。
内藤尚志氏は、自治省入省以来、地方自治、財政、税制、内閣官房での重要政策、そして総務省のトップポストに至るまで、極めて多岐にわたる分野で要職を歴任しました。そのキャリアは、日本の地方行政と中央行政、さらには国の重要課題解決に貢献した、第一級の官僚としての軌跡を示しています。
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。