内藤法美

内藤 法美の生涯と業績

内藤法美（ないとうつねみ）は、1929年11月16日生まれの作曲家であり、編曲家、ピアニストとして多彩な才能を持った人物です。東京都に生まれ育ち、音楽とともに成長した彼は、1946年に旧制麻布中学校を卒業しました。この学校は、当時日本の文壇や芸能界に、多くの著名人を輩出しており、彼もその一人と言えます。同校の同窓生にはフランキー堺や小沢昭一、仲谷昇などが名を連ねていました。

その後、彼は（旧制）一高に進学しますが、大学教育を受けることなく音楽の道を歩むことを決意します。1951年には東京キューバン・ボーイズに入団し、ピアニストと編曲家として活躍を始めました。彼の音楽キャリアはここから本格的にスタートし、1958年には独立した作・編曲家としての道を切り開きました。

1959年には宝塚歌劇団で男役スターとして名を馳せた越路吹雪と結婚。彼女はその後、「日本のシャンソンの女王」と称されるようになり、内藤は彼女の音楽活動を支え続けました。二人の間には子供は生まれませんでしたが、内藤は越路の最期の瞬間まで彼女と共に過ごし、彼女が亡くなる直前には病床での越路の思いやりが見られるエピソードも残されています。

略歴と音楽作品

内藤法美の主な音楽の業績には数多くの名曲があります。彼は作曲家として「イカルスの星」や季節を感じさせる「青い芽」などを越路吹雪に提供しました。また、彼は映画の音楽にも関わり、1957年の『サザエさんの青春』や1965年の「ひも」などの作品に楽曲を提供しています。

舞台音楽にも才能を発揮し、彼は『青い鳥』や『ピーターパン』の音楽監督としても知られています。特に『青い鳥』は、彼の音楽感性を表現する作品として多くの人に愛されています。

最期とその後

内藤法美は妻の越路吹雪が1980年に胃がんで亡くなるまで、その音楽活動を共にした結果、彼自身も1988年に肝臓がんのため58歳でこの世を去りました。彼の墓所は川崎市の本遠寺にあります。美しい音楽とともに、彼の名はこれからも多くの人々に記憶され続けることでしょう。

内藤法美の生涯は、ただ音楽に生きただけでなく、愛し続けたパートナーとともに歩んだ貴重なものでした。彼の作品は、今もなお多くの人々に感動を与えており、彼の音楽の輪は未来へと繋がっていくことでしょう。

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