円空入定塚

円空入定塚

円空入定塚（えんくうにゅうじょうづか）は、岐阜県関市池尻にある、江戸時代の遊行僧である円空が入定したと伝えられる場所です。1973年（昭和48年）11月14日に岐阜県の史跡に指定されました。

概要

円空（1632年 - 1695年）は、美濃国（現在の岐阜県）出身の僧侶で、日本各地を旅しながら「円空仏」と呼ばれる独特の作風の仏像を数多く制作しました。晩年の元禄5年（1692年）には、飛鳥時代後期に創建され、その後廃寺となっていた関市の弥勒寺を再興し、そこを自身の拠点としました。

元禄5年（1692年）当時、円空は高賀神社にいたことが記録されていますが、その後の足取りは不明です。弥勒寺にある墓碑銘によると、円空は64歳であった元禄8年（1695年）7月13日に自らの死期を悟り、弟子に後事を託しました。その後、弥勒寺の南に位置する長良川のほとりに穴を掘り、多くの里人に見守られながら念仏を唱え、自ら土中に埋もれて入定を果たしたと伝えられています。

しかし、円空の入定に関しては、弥勒寺に同年の7月13日付で弟子の円長に授与した「授決集最秘師資相承血脈譜」が残されていることから、疑問視する説も存在します。

弥勒寺の山中には藤が豊富に生い茂っており、円空は「この藤が咲いている間は、私がこの土の中で生きていると思ってほしい」と言い残してこの世を去ったとされています。現在、円空入定塚は藤棚の下にあり、季節になると美しい藤の花が咲き誇ります。

所在地

〒501-3264 岐阜県関市池尻2031

アクセス

東海北陸自動車道 関インターチェンジから、岐阜県道17号江南関線、国道418号バイパス、岐阜県道290号上野関線を経由して約15分です。

その他

円空の墓は、弥勒寺跡の山中に存在します。

脚注

（脚注はありません）

関連項目

弥勒寺跡
弥勒寺官衙遺跡
* 円空

外部リンク

円空入定塚

もう一度検索