冬馬由美

冬馬由美：声優・ナレーターの軌跡

冬馬由美（とうま ゆみ）は、1966年12月20日生まれの日本の声優及びナレーターです。東京都足立区千住に生まれ、千葉県で育った彼女は、現在ALLURE&Yに所属し、代表も務めています。その声優としてのキャリアは、1980年代中頃に始まり、以来数々の人気アニメやゲームで多彩な役を演じてきました。

来歴

彼女が声優を志すようになったのは高校生の時。アニメブームの影響を受け、周囲のキャラクターに興味を持っていました。しかし、実際にはアニメ雑誌を購読する程度で、熱狂的なファンというわけではなかったようです。代わりに漫画に熱中し、原稿も書いていた冬馬は、好きな作家たちの影響でヒロイック・ファンタジーの作風を好んでいました。

高校時代、彼女は俳優としての活動を目指していましたが、何をすればよいかはっきりとは分からずにいました。ある日、家でラジオをつけていた際に偶然青二プロダクションの養成所のコマーシャルを目にし、興味を惹かれました。1984年の高校2年生のとき、青二塾に入塾し、その後青二プロダクションに所属することになります。彼女の声優デビュー作は『ドラゴンボール』の第28話にあたる、天下一武道会のガヤ役でした。その後、アニメ『聖闘士星矢』でアキラ役を担当し、知名度を上げていきます。

当初は少年役が多かった彼女ですが、1990年にOVA『ロードス島戦記』でディードリット役を演じたことがきっかけで、少女役へと移行してゆきます。それ以降もさまざまな作品で多彩なキャラクターを演じ続けています。近年では原作者や作家としても活動し、書き下ろし作品を手がけるなど、その活動の幅を広げています。

2004年には声優業以外にも力を入れ、小説の執筆など新たな挑戦をしながら、個人名義の事務所ALLURE&Yを設立。その後、2009年に青二プロダクションを退社し、同事務所に移籍し声優部門を始動させます。また、2012年にはナレーター業にも注力し、ビジネスパートナーと提携しました。

人物像

冬馬は一人っ子として育ち、父方の家族は東京の下町で三代続いています。声優という職業柄、さまざまな動物の声を得意としており、自身も猫の鳴き声を演じ分けける技術を持っています。これを通じて、動物のキャラクターを演じることに対しても非常に情熱を持っています。

彼女の声優活動は、日本国内のアニメだけでなく、海外ドラマや映画の吹き替えにも及んでいます。特に、韓国映画の吹き替えや、人気海外ドラマ『チャームド』の主要キャラクターの吹き替えを長きにわたり担当しています。

趣味としては、英語を学ぶことにも力を入れており、いくつかの検定を取得したことがあります。彼女の生活は幅広い知識と技術に支えられたものであり、その背景が多様なキャラクターの声に表れています。現在は東映プロデューサーである夫との生活もあり、プロとしての活動に専念する傍ら、プライベートでも充実した日々を送っています。

主な出演作品

冬馬の代表作には、アニメ『ドラゴンボール』『聖闘士星矢』『ああっ女神さまっ』などがあり、キャラクターの多様性が彼女の魅力の一つです。ハイライトとしては、『ポケットモンスター』シリーズでの吹き替えや、アニメ映画の主演、さらにはドラマCDやゲームに至るまで、数え切れないほどの実績があります。これからも彼女の活躍が期待されます。

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