冷水ひとみ

冷水 ひとみ

冷水ひとみ（しみず ひとみ）は、日本の作曲家および微分音研究家で、音楽制作会社トイロミュージックに所属しています。彼女は奈良県出身であり、14歳の頃から作曲家を目指すようになりました。桐朋学園大学の作曲科を卒業し、同研究科を修了した後に音楽の道を進みました。

音楽キャリアの始まり

1990年に、NHKの『NEWS21』の作曲チームに参加したことから、彼女の音楽キャリアが本格的に始まりました。その後、映画、テレビ、ゲーム音楽など様々なジャンルでの作曲を手掛けるようになりました。

受賞歴

彼女は多くの賞を受賞しており、2002年には映画『ウォーターボーイズ』で第25回日本アカデミー賞の最優秀音楽賞を松田岳二と共同で受賞しました。さらに、翌年には山村浩二監督のアニメーション作品『頭山』で、クレルモン＝フェラン短編映画祭の最優秀サウンドトラック賞を受賞しています。また、山村浩二との共同プロジェクトは、国際的にも高く評価されています。

微分音研究

冷水は微分音に関する研究も行っており、自作の微分音オルガンを活用しています。彼女はエジプトでアラビック奏法を学んだヴァイオリニストの西田ひろみと共に、デュオ「SYZYGYS (シジジーズ)」としても活躍しています。このユニットは、ジョン・ゾーンのプロデュースにより、米国のレーベル「ツァディク」から2枚のアルバムをリリースしています。

特に、2013年にリリースしたアルバム『OTONA』は、微分音オルガンとヴァイオリンによる独特な二重奏作品集となっており、彼女の音楽スタイルを一層強調しています。

主な作品

冷水ひとみは、多くのアニメーションや映画、テレビ番組、CM、そしてゲーム音楽に携わっています。アニメーションには、山村浩二監督の『頭山』や『カフカ 田舎医者』、またEテレの『バベルの本』や『カロとピヨブプト』シリーズなどが含まれます。さらに、映画では『ウォーターボーイズ』や『SENSE OF WONDER/レイチェル・カーソン』、テレビでは『ふしぎなつぼ』や『学校の怪談』シリーズなど、多岐にわたる制作に参加しています。

また、グリーンピース・ジャパンのCMや、関西電力のCMにおいても音楽を担当するなど、広告音楽にも手を広げています。ゲーム音楽としては『SIREN:New Translation』や『いなか暮らし ～南の島の物語～』などの作品にも参加しています。

影響と展望

冷水ひとみは、その多様な活動を通じて日本の音楽シーンに貢献してきました。特に微分音楽の研究は、彼女の独自のスタイルを形成する要素となっており、新しい音楽表現の可能性を広げています。彼女の作品は、これからも多くの人々に影響を与え続けることでしょう。

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