出版梓会

一般社団法人出版梓会について

一般社団法人出版梓会（しゅっぱんあずさかい）は、専門図書出版社の業界団体として知られています。日本書籍出版協会や日本雑誌協会よりも歴史が長く、出版業界において重要な役割を担ってきました。2024年11月時点で108社の専門図書出版社が加盟しており、業界の発展に貢献しています。

歴史

1948年7月: 有斐閣の江草四郎氏を幹事長として、42社の出版社により「出版団体 梓会」として設立されました。
1949年: 旬刊タブロイド読書紙「出版ダイジェスト」を創刊。この読書紙は、2005年4月21日号で2000号を記録する長寿媒体となりました。
1950年: 綜合図書目録事業を開始。また、東京駅と名古屋駅に市民向けの貸し出しライブラリー「東京駅文庫」、「名古屋駅文庫」を開設しました。
1957年: 日本書籍出版協会が発足。会員社から競合を危惧する声が上がり、存続について議論がおこりました。
1984年7月: 文部省の認可を得て、社団法人化しました。
1985年: 梓会出版文化賞を創設し、優れた出版活動を顕彰する活動を開始しました。
2000年9月: 「出版ダイジェスト」総合版をDTP化し、文字データの蓄積とデータベース化を推進しました。
2001年9月14日: 加盟社発行の書籍等を検索できるウェブサイト『出版ダイジェスト.net』を開設しました。
2008年12月11日: 創立60周年記念の祝賀会が東京都内で開催されました。
2011年: タブロイド読書紙「出版ダイジェスト」を2011年10月21日号（通巻2238号）をもって休刊しました。
2012年11月1日: 一般社団法人に改組しました。
2018年7月27日: 創立70周年記念感謝の会を開催しました。

出版ダイジェスト

1949年に創刊された「出版ダイジェスト」は、専門図書出版社の情報を発信する重要な媒体でした。1976年創刊の「これから出る本」（日本書籍出版協会）よりも四半世紀も早く創刊され、長年にわたり読書情報を提供し続けました。2000号を記録するなど、出版業界におけるその影響力は大きいものでした。

梓会出版文化賞

梓会出版文化賞は、出版梓会が公益法人化した1984年に創設された、出版社を対象とする日本で唯一の賞です。原則として、年間5点以上、10年間以上継続して刊行している中小出版社が対象となります。刊行図書の自薦に基づき、優れた書籍出版、出版文化への貢献が認められた出版社に、年に1回贈られます。この賞は、中小出版社の活動を支援し、出版文化の発展に貢献しています。

その他の活動

出版梓会は、出版業界の発展のために様々な活動を行っています。綜合図書目録事業や、図書館の設置、ウェブサイトの運営など、多岐にわたる活動を通じて、出版文化の普及に努めています。また、創立記念の祝賀会や感謝の会を開催することで、会員間の交流を深め、業界全体の結束を強めています。

現在の状況

2024年1月には、下中美都氏（平凡社）が理事長に就任し、新たな体制で活動を進めています。出版梓会は、専門図書出版社の業界団体として、今後も出版業界の発展に貢献していくことが期待されます。

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