初風諄

初風 諄（はつかぜ じゅん）のプロフィールと舞台経歴

基本情報

初風 諄は1941年9月11日、東京都に生まれた日本の女優です。本名は松野誠子（旧姓：菅野）で、身長は160cm、血液型はO型です。宝塚歌劇団において、星組および月組の主演娘役として活躍しました。彼女は宝塚に入団する際、寿美花代に影響を受け、1961年に宝塚歌劇団に入団。同期には若みゆきや振付家の羽山紀代美がいます。

宝塚歌劇団時代

初風の舞台デビューは、1962年に行われた雪組公演「絢爛たる休日」で、初舞台にもかかわらず、優れた才能を発揮しました。彼女は入団後すぐに娘役に転向し、1967年には星組の主演娘役に就任します。特に記憶に残るのは、1974年に初演された「ベルサイユのばら」でのマリー・アントワネット役です。この役どころで彼女は第一期のベルばらブームを築き上げ、以降の年月でも多くの舞台でこの役を演じ続けました。

退団前には、長年所属していた月組からの温かい送別に際し、特別公演「サヨナラリサイタル」を行いました。1976年8月に退団する際には、歌劇団としても異例の退団延期を行い、月組の公演に出演し続けることができました。彼女の退団は大きな話題となり、歌劇団における彼女の功績が評価されました。

宝塚退団後の活動

退団後、初風は結婚し家庭生活に専念する時期が続きましたが、2000年にミュージカル「エリザベート」で舞台に復帰し、再びその美声を披露しました。宝塚歌劇団の卒業生イベントには稀に参加していましたが、復帰後は『ミー&マイガール』『シンデレラ』『サタデー ナイト フィーバー：ザ ミュージカル』など、さまざまな作品で活躍しています。

初風が活動を再開する際には、特に日本のミュージカルにおいての「演れて、唄える」女性助演者としての需要が高まっており、その需要に応える形で活躍していました。2005年には一時的に病のため「エリザベート」を降板しましたが、療養後には「ラ・ルージュ」というコンサートで再びステージに立つことができました。

彼女の近年の活動は、2009年の「ニュー・ブレイン」や2014年の「宝塚歌劇の殿堂」への殿堂入りに至るまで、業界において重要な存在感を示しています。特に宝塚100周年記念行事に参加した際のパフォーマンスも注目されました。

人物・逸話

初風の宝塚時代の友人には、男役スターの初風緑がいます。彼女の名前も、初風から名付けられたと言われています。また、親類には元プロ野球選手の田淵幸一がいることでも知られています。初風は、その個性的な経歴や人脈を通じて、日本のエンターテインメント界に大きな影響を与え続けています。

主な舞台

1. 宝塚歌劇団時代の主な舞台
- 『絢爛たる休日』
- 『ベルサイユのばら』
- 『恋天狗』

2. 宝塚退団後の主な舞台
- 『エリザベート』
- 『ミー&マイガール』
- 『蜘蛛女のキス』

初風諄は、宝塚歌劇団で築いた基盤を持ち続けつつ、常に新たな挑戦を重ね静かに存在感を放ち続ける素晴らしい女優であると言えるでしょう。

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