別大国道

別大国道

別大国道（べつだいこくどう）は、大分県別府市東別府から大分市生石に至る、国道10号の約7kmの区間の通称です。この区間は、大分市と別府市を結ぶ唯一の主要幹線道路であり、九州でも有数の交通量を誇ります。

概要

別大国道は、JR日豊本線とほぼ並行して走っていますが、この区間内に駅はありません。海沿いのルートのため、車窓からは別府湾の美しい景色を望むことができます。毎年2月上旬には、別府大分毎日マラソンのコースとしても利用されています。

また、別府市との境界付近には、田ノ浦アイル、高崎山自然動物園、大分マリーンパレス水族館「うみたまご」などの観光スポットが点在しており、休日にはこれらの施設へ向かう観光客の車で大変混雑します。

2006年には、6車線化工事が完了し、広い歩道と自転車道が整備されたことで、サイクリングやジョギングを楽しむ人々にも利用されるようになりました。

路線状況

別大国道の整備は、1932年（昭和7年）から継続的に行われてきました。1972年（昭和47年）には、交通量の増加に対応するため、当時走っていた路面電車の大分交通別大線を廃止し、4車線化が進められました。1978年（昭和53年）には、4車線への暫定拡幅が完了しましたが、高崎山が海に迫り、日豊本線も並走しているため、これ以上の拡幅は困難でした。そのため、夕方のラッシュ時には、大分市中心部から別府市中心部までの所要時間が1時間以上かかることも珍しくありませんでした。

1993年（平成5年）、渋滞緩和と交通安全の確保を目的として、別大国道の6車線化工事が開始されました。山側への拡幅が困難であったため、海側を連続的に埋め立てることで用地を確保し、2004年（平成16年）2月1日には、田ノ浦-生石間が拡幅されました。国土交通省によると、この拡幅により、別府-大分間の所要時間が大幅に短縮されたとされています。

2005年（平成17年）2月6日には、高崎山-田ノ浦間も供用開始となりました。残る東別府-高崎山間（約1.7km）については、東別府寄り700mと高崎山寄り300mが2007年度（平成19年度）までに完成しました。残りの区間は、海岸部が急峻で深いため、工法の検討に時間がかかり、幹線道路の護岸としては日本初のフレア護岸が採用され、2006年度（平成18年度）に着工しました。このうち、高崎山寄り300mについては2011年（平成23年）2月に供用され、全線の6車線化は2012年（平成24年）2月1日に完了しました。

また、別大国道が沿岸部に位置しているため、津波などの大規模災害による不通時のバックアップとして、高崎山の裏側を通る東九州自動車道（別府IC-大分IC間）や、大分県道51号別府挾間線などが整備されています。これらの道路は、別大国道とほぼ同様のルートを辿ります。

道路施設

道の駅

たのうらら（大分市）

地理

通過する自治体

大分県
別府市
大分市

交差する道路

大分県道51号別府挾間線
大分県道696号高崎大分線

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