別紙壮一

別紙壮一の人物と業績

別紙壮一（べっし そういち）は、1941年に香川県高松市に生まれた日本の元アニメプロデューサーです。アニメ業界での彼の功績は多岐にわたり、特に藤子不二雄作品のアニメ化において重要な役割を果たしました。

教育と初期キャリア

彼は香川県立坂出高等学校を卒業後、中央大学の商学部に進学。卒業後は日通液化ガス（現在のNX商事）に入社し、主計課に勤務しました。この時期、彼の妻の姉の友人である藤岡豊との出会いが、彼のアニメ業界への道を開くことになります。藤岡から経理業務の補佐を依頼されたことを機に、有限会社エイプロダクション（Aプロ）に非常勤として関わるようになりました。

アニメ業界への転職

日通商事に在職中、アニメに対する興味が次第に高まり、1966年にAプロに転職を決意。専従の総務経理スタッフとして入社し、業務をこなす中で、受注量の増加に伴い制作管理も任されるようになりました。1976年にはシンエイ動画が設立され、彼は専務取締役となり、製作の重要な部門に関与します。

主な業績

彼のプロデューサーとしての代表作には『おれは鉄兵』や『ドラえもん』などがあり、特に『ドラえもん』に対するこだわりは特筆すべきものがあります。藤子・F・不二雄の作品に対する理解が深く、『ザ・ドラえもんズ』などのスピンオフ企画には消極的でした。彼は『エスパー魔美』に対する情熱を持ち、制作過程で発生した課題についても細心の注意を払っていました。

特に、『エスパー魔美』の制作では、テレビ朝日から設定された短い放送枠に抗い、30分枠を確保した姿勢が印象的です。このプロジェクトでは、若手の演出家原恵一を起用して新しい風を吹き込みましたが、過労から原が一時的に活動を休止することもありました。

晩年と現在

2009年にシンエイ動画を退社した後は、東京の世田谷ロータリークラブの会員として活動し、アニメ制作に関する講演も行っています。彼の実子、別紙直樹もシンエイ動画で働き、『ドラえもん』や『あたしンち』の制作に携わるなど、彼の影響を受けた存在です。

参加作品一覧

• - テレビアニメ:

- おれは鉄兵（1977年-1978年）
- ドラえもん（1979年-2005年）
- 怪物くん（1980年-1982年）
- エスパー魔美（1987年-1989年）
- チンプイ（1989年-1991年）
- その他、多数

• - 劇場映画:

- ドラえもんシリーズ（1980年- ）
- その他、多数

彼の職業人生を通じて、別紙壮一は日本のアニメーション界に多大な影響をもたらしました。

もう一度検索