前山おへんろ交流サロン

前山おへんろ交流サロン：四国遍路の旅を彩る交流拠点

香川県さぬき市前山に位置する前山おへんろ交流サロンは、四国八十八ヶ所霊場巡礼の歴史と文化を深く理解できる貴重な施設です。87番札所・長尾寺と88番札所・大窪寺の間にあり、遍路道のすぐそばに建っています。険しい山道に入る手前の休憩場所として、多くの巡礼者にとって絶好の場所と言えるでしょう。

歴史と変遷

この施設の歴史は古く、昭和54年（1979年）から平成4年（1992年）の間は、旧銀行跡地で長尾町歴史民俗資料館として運営されていました。その後、平成11年（1999年）11月7日には、農村活性化センターの一角に「おへんろ交流サロン」として生まれ変わり、特産品販売コーナーも併設されました。平成14年（2002年）3月には、道路を挟んで向かい側に「道の駅ながお」が開設され、特産品販売コーナーはそちらに移転しました。

平成16年（2004年）4月8日からは、四国八十八ヶ所霊場を踏破した巡礼者に対して、遍路大使の任命書とバッジを授与するようになりました。現在、5代目の館長が運営にあたっています。

館内の見どころ

館内には、空海や遍路の歴史、文化に関する貴重な資料が数多く展示されています。主な展示物は以下のとおりです。

空海と長安への道：空海の生涯と、中国への留学の様子を辿る展示です。
四国八十八ヶ所ジオラマ模型：四国八十八ヶ所の全霊場を再現したジオラマ模型は、巡礼の旅を俯瞰するのに最適です。
全国納札表：全国各地から集められた納札の表を展示しています。
往来手形、巡礼の装束像、納札俵：巡礼の様子を伝える貴重な資料です。
行基、納札変遷：巡礼の歴史を紐解く展示です。
「空海」刺繍：精巧な刺繍で表現された空海の肖像画です。
青龍寺遺跡庭園模型：青龍寺遺跡の庭園を再現した模型です。
日本分県里程図、俵札、中務茂兵衛、納経帳、弘法大師空海：巡礼に関する様々な資料が展示されています。
衛門三郎伝説、過去の記念御影：地元に伝わる伝説や、過去の巡礼の様子を伝える資料です。
八十八ヶ箇所鳥瞰図：四国八十八ヶ所の霊場を鳥瞰した図です。

これらの展示物を通じて、四国遍路の歴史と文化、そして巡礼者の信仰心を深く知ることができます。

アクセス

JR高徳線志度駅またはことでん長尾線長尾駅から、さぬき市コミュニティバス志度・造田・多和線を利用し、「道の駅ながお」で下車すると便利です。

まとめ

前山おへんろ交流サロンは、四国遍路の歴史と文化に触れることができるだけでなく、巡礼者同士の交流や休憩にも最適な場所です。四国八十八ヶ所を巡る旅の際には、ぜひ立ち寄ってみてください。

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