前田幸市郎

前田幸市郎（まえだ こういちろう）

プロフィール

前田幸市郎は、1921年6月16日に東京都で生まれ、1989年9月18日に生涯を閉じました。彼は、指揮者、そして大学教授として、日本の音楽界に貢献しました。

生い立ちと音楽への道

前田幸市郎は、加賀前田家の支藩である富山藩の前田家、男爵前田利功の三男として誕生しました。1942年には、東京音楽学校（現在の東京藝術大学）声楽科を卒業。その後、同研究科に進み、指揮法を専門的に学びました。橋本國彦、尾高尚忠、クルト・ヴェスといった著名な指導者から薫陶を受け、指揮者としての基礎を築きました。

指揮者としての活躍

前田幸市郎は、NHK交響楽団をはじめ、東京混声合唱団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団など、日本の主要なオーケストラや合唱団を指揮しました。その卓越した指揮技術と音楽性は、多くの聴衆を魅了しました。また、東京室内混声合唱団や東京大学音楽部コールアカデミーなど、アマチュアの合唱団の指導にも力を注ぎ、日本の合唱音楽の発展にも貢献しました。

教育者としての貢献

前田幸市郎は、教育者としても、その才能を発揮しました。山形大学、横浜国立大学、東京音楽大学にて教鞭をとり、後進の育成に尽力しました。彼の指導を受けた多くの学生が、音楽界で活躍しています。

家族

息子には、チェロ奏者であり、上野学園大学教授の前田幸康がいます。音楽家の血筋は、次の世代へと受け継がれています。

前田幸市郎は、その生涯を通じて、日本の音楽界の発展に大きく貢献しました。指揮者として、教育者として、彼の功績は、これからも語り継がれていくことでしょう。

もう一度検索