前田昭雄

前田昭雄

前田昭雄（まえだ あきお、1935年4月18日 - ）は、日本の音楽学者、指揮者。ウィーン大学名誉教授であり、特にロベルト・シューマン研究における第一人者として国際的に知られています。

人物

東京に生まれた前田昭雄は、東京大学文学部哲学科で美学を学び、1958年に同大学院修士課程を修了しました。その後、1961年よりウィーン大学哲学科にて音楽学を専攻し、同時にウィーン国立音楽大学でハンス・スワロフスキーに指揮法を師事しました。1967年には、博士論文 ‘’ N.A.Porpora als Instrumentalkomponist ‘’ （器楽作曲家としてのN.A.ポルポラ）で哲学博士号を取得しています。

1972年からはチューリッヒ大学にて日本学講師および音楽学非常勤講師を務めました。1986年には西ドイツ学士院連合の『シューマン全集』の編修主幹を担当し、1987年にはハイデルベルク大学にて教授資格(Habilitation)を取得。その後、チューリヒ大学講師、ベルン大学、バーゼル大学、ミュンヘン大学で教鞭を執り、1997年よりハイデルベルク大学教授に就任しました。

帰国後は、大阪芸術大学教授、国立音楽大学招聘教授、上野学園大学教授・学長を歴任し、2015年に退任。スイス音楽学会理事も務め、音楽雑誌『レコード芸術』に「ウィーンはウィーン」を長期連載していました。2019年より再び上野学園大学学長に就任しています。

著書

『シューマニアーナ』春秋社 1983
『レコードとの対話 音楽試論集』春秋社 1986
『Schumanns Werke Text and Interpretat 』ショット社　1987　共著
『ウィーンはウィーン 音楽の微笑む春によせる熟考28章』音楽之友社 1991
『Robert Schumanns Weg zur Symphonie』ショット社　1992
『シューベルト カラー版作曲家の生涯』新潮文庫 1993
『私のヨーロッパ ことばと音楽の四季』春秋社 1995
『ふたたびウィーンはウィーン ウィーンの音楽をもっとよく知るために』音楽之友社 2002
『フランツ・シューベルト』春秋社 2004　共著
『ベートーヴェン全集』全10巻 共著 講談社 1998-2000

翻訳

『オペラ全集 対訳 第3巻』魔弾の射手（ウェーバー作曲） 平凡社 1959
『オペラ全集 対訳 第8巻』ミニヨン（アンブロワーズ・トマ作曲）平凡社 1959
『オペラ全集 対訳 第9巻』売られた花嫁（スメタナ作曲） 平凡社 1959
ピエール・バルボー『ハイドン』山本顕一共訳 白水社 永遠の音楽家 1970
ハンスペーター・クレルマン編『サヴァリッシュの肖像 指揮者・ピアニストとして』日本放送出版協会 1984

論文

<前田昭雄

出演

BSプレミアム『「死の都」に響いた「未完成交響曲」〜1943.9.28 戦火のワルシャワ公演を再現する〜』（2017年7月29日、 NHK BSP）- 指揮

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