劇団木霊

劇団木霊（げきだんこだま）

劇団木霊は、早稲田大学に公認されている由緒ある演劇サークルです。1953年に「子羊の会」として発足し、1955年に「劇団こだま」、そして1969年に劇作家・演出家の生田萬によって現在の「劇団木霊」へと名称が変更されました。

概要

60年以上の歴史の中で、劇団木霊は演劇界、放送界、政界など、多岐にわたる分野で活躍する人材を輩出してきました。俳優の佐藤B作、斉木しげる、長塚京三、キャスターの久米宏などがOB・OGとして名を連ねています。

劇団の活動拠点となっているのは、早稲田大学大隈講堂の裏に位置する専用アトリエです。学生たちはここで、日々の練習や公演準備に励んでいます。

また、演劇史に名を残す劇作家・演出家の東由多加が、寺山修司と共に演劇実験室「天井桟敷」を立ち上げる以前に、寺山修司の戯曲『血はたったまま眠っている』を劇団木霊で演出したことは特筆すべき出来事です。これは、劇団木霊が日本の演劇界に与えた影響を示す好例と言えるでしょう。

大和田伸也が入学した1965年当時、劇団木霊は、後に堺雅人などを輩出する「演劇研究会」、鈴木忠志が主催する「自由舞台」と並び、早稲田大学の三大劇団と称されていました（大和田伸也は後に自由舞台に入団し、劇団四季へ移籍）。

1968年には、アルベール・カミュの戯曲『カリギュラ』を日本で初めて上演するなど、海外の優れた戯曲にも積極的に取り組んでいます。

2009年には、バラエティ番組「にじいろジーン」で、劇団OBである佐藤B作がアトリエを訪問する様子が放送され、劇団の活動が広く紹介されました。2012年には、創設60周年を記念した公演『Sissi』を上演し、劇団の歴史と伝統を祝いました。

主なOB・OG

佐藤B作（俳優）
斉木しげる（俳優）
大門正明（俳優）
俵木藤汰（俳優）
長塚京三（俳優）
久米宏（キャスター）
田中眞紀子（政治家）
クミコ（歌手）
生田萬（劇作家、演出家）
東由多加（劇作家、演出家）
さとうこうじ（俳優）
竹井亮介（俳優）
竜史（脚本家、演出家、俳優）

近年の公演

劇団木霊は、古典劇から現代劇、オリジナル作品まで、幅広いジャンルの演劇に挑戦しています。以下は、2010年以降に上演された主な公演の一部です。

『日曜日は父曜日』 (2010)
『雨とカエルと、ラブストーリー オン・ザ・コンクリート』(2010)
『幸福な海底』(2010)
『ホシニカエル』(2010)
『うたかたろん』(2011)
『流れていく星のしっぽ』(2011)
『うちに来るって本気ですか？』(2011)
『フレーム！』(2011)
『っていう鍋をみたんだ』(2011)
『Sissi』(2012)
『あんしんメトロ』(2012)
『ざくろの剥製』(2012)
『生姜女の産声』(2013)
『アムー』(2013)
『deuil(ドゥイユ)』(2013)
『ジェイソン』(2014)
『曾根崎心中』(2014)
『女絵描きの一生』(2014)
『RebelLion!』(2014)
『門』(2015)
『東京』(2015)
『HAMLET be』(2015)
『生まれる。』(2015)
『ユリイカ・ユリイカ』(2015)
『余白の音』(2016)
『喩えばウラシマタロウが玉手箱を開ける際に何を望んだのか－期待するから裏切られる－健全さを捨てた健康な生活を送るための忌憚』(2017)
『full』(2016)
『鏡』(2016)
『アドルフ』(2016)
『フェルセンの森』(2017)
『ROMEO & JULIET』(2017)
『Help!』(2017)
『ザザザッと、トーキョー』(2018)
『違う星』(2018)
『夜あけのうた』(2018)
『燦々とカサブランカ』(2018)
『インドの水曜日』(2018)
『一方通行住人物語』(2018)
『いきづまり』(2019)
『グレート・ギャツビー』(2019)
『鯖々』(2019)

関連情報

劇団木霊に関する情報は、以下の媒体で発信されています。

公式ウェブサイト
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