劉恭 (彭城王)

劉恭（りゅう きょう）

劉恭は、生年不詳ながら後漢時代に生きた皇族であり、彭城靖王としてその名を知られています。

生涯

明帝の三男として生まれた劉恭は、永平9年（66年）に霊寿王の称号を与えられました。その後、永平15年（72年）には鉅鹿王に封じられます。建初4年（79年）4月には江陵王に徙封され、南郡が江陵国と改称されました。しかし、元和2年（85年）には、江陵が都である洛陽の真南に位置することから、封国を置くべきではないという意見が三公から出され、劉恭は六安王に徙封され、廬江郡が六安国となりました。元和3年（86年）には、章帝の北巡に随行しています。

章和2年（88年）3月、章帝の遺詔により、劉恭は彭城王に徙封され、楚郡が彭城国となりました。同年中に彭城国へ下向しています。劉恭は誠実で人情に厚く、威厳があり重々しい人物であり、その立ち居振る舞いは節度を重んじていたため、官吏や民衆から深く敬愛されました。

元初3年（116年）には、子の劉酺が事件を起こしたため、劉恭がこれを叱責したところ、劉酺は自殺するという悲劇に見舞われました。さらに、彭城国の相である趙牧が、劉恭に謀反の企てがあると告発しましたが、安帝が御史の毌丘歆に調査させた結果、告発された事実は確認されず、逆に告発者である趙牧が罪に問われ、投獄されました。その後、赦令により趙牧は死罪を免れています。

元初4年（117年）11月己卯、劉恭は死去しました。彼の死後、子の劉道が後を継ぎ、彭城王に封じられました。

子女

劉道（後嗣、彭城考王）
劉丙（都郷侯）
劉国（安郷侯）
劉丁（魯陽郷侯）
劉阿奴（竹邑郷侯）
劉酺（116年に自殺）

参考文献

* 『後漢書』巻50 列伝第40

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